CONTENTS調査レポート・データ

弊社が独自で調査した市場調査レポートやリサーチに役立つホワイトペーパーを紹介いたします。

タグ:
商品開発 インサイト把握 リサーチのコツ 観察調査

潜在ニーズ・顕在ニーズとは?顧客のニーズを引き出すコツや事例紹介

2020年04月17日

企業活動において、顧客の潜在ニーズを掴むことは必要不可欠です。しかし、その潜在ニーズとは何かを正しく理解できているでしょうか。この記事ではマーケティング活動に活かしていただくことを目的として、潜在ニーズと顕在ニーズの違いをご説明したうえで、顧客の潜在ニーズを引き出す方法や事例をご紹介します。

潜在ニーズ・顕在ニーズとは

はじめに潜在ニーズと顕在ニーズの言葉の定義をそれぞれ確認していきましょう。

■顕在ニーズとは

顕在ニーズとは、顧客自身が欲しいモノ・サービスを自覚している状態をいいます。顧客のニーズ全体を氷山に例えるなら、顕在ニーズは水面から外に出ていて、明確に可視化されている部分といえます。顧客は自身がニーズを満たすことを自覚して行動をおこします。

■潜在ニーズとは
一方で潜在ニーズとは、顧客自身に明確に自覚がないにもかかわらず何かしら欲求がある状態を示します。潜在ニーズは前述の氷山に例えると、水面下にある部分となり、表面上はみえていないが、確かに存在している部分にあたり、顕在ニーズよりも潜在ニーズのほうがウェイトは大きいといわれているため体積も大きくなっています。
普段は顧客自身も意識していないため、潜在ニーズを理解するのには苦労します。顧客本人が日常生活を通じて突発的に気づくこともありますが、外部から、例えば企業のマーケティング活動を通じ欲求を掘り起こされることでニーズが顕在化することがございます。

■顕在ニーズとウォンツの違い
潜在ニーズをより的確に理解するために、ここで「ニーズ」と「ウォンツ」の構造を捉えておきましょう。顧客のニーズには潜在的なものと顕在化しているものと2種類あることは前述の通りですが、単純に「◯◯が欲しい」と思う状態はニーズではなくウォンツであるといえます。

ウォンツ・顕在ニーズ・潜在ニーズの具体例

■「コーヒーが飲みたい」について考える
たとえば、あなたが会社に勤めている社員だとして、昼食をとった後の15:00頃に難解な文章を読み解く仕事をしていたところ、少し眠気を感じてきたとします。「コーヒーが飲みたい」と考えたあなたは、会社の近くにあるコンビニへカップ入りコーヒーを買いに行き、会社に戻ってデスクで飲みました。

このとき、「コーヒーが飲みたい」という気持ちは、顕在ニーズというより“ウォンツ”と捉えるほうが適切でしょう。ここでのニーズは「仕事中の眠気を抑えたい」が該当すると考えられます。“コーヒーを飲む”という先ほどのウォンツは、ニーズに基づいて発案された解決策の一つなのです。
「仕事中の眠気を抑えたい」というニーズを満たす手段としては、コンビニでカップ入りコーヒーを購入する以外にも選択肢が存在することに気付けるかと思います。コーヒーを買わずに、顔を洗ったり、窓を開けたり、どこかで身体を動かしたり、眠くなりにくい仕事から先に着手したり、などといった行動をしても眠気が覚めるかもしれません。
つまり、眠気を抑える方法であればいずれもニーズの中に含まれるわけです。


■顕在ニーズが明確でない場合に潜んでいるニーズ

次に潜在ニーズについて考えます。まず、潜在ニーズは「仕事中の眠気を抑えたい」といった顕在ニーズとは異なり、本人が意識していないところがスタートとなります。

「仕事中の眠気を抑えたい」といった顕在ニーズからコンビニにコーヒーを買いに向かった行動で考えてみましょう。
例えば、お店に入りいつもと同じカップ入りコーヒーを迷わず購入したとして、その際、コーヒーの種類を選ぶ時にニーズは発生していなかったのでしょうか。行動を起こす意思決定を何かしらしているため、そのコーヒーを選定したニーズは発生しているといえます。
「選ぶのが面倒だったから」「いつも買っているから」といった理由が聞こえてきそうですが、これは選んでいる理由としてはどうでしょうか。
「いつも買っている」という理由は、はたしてニーズとして明確でしょうか。そういわれても、ピンとこないのではないでしょうか。
このように本人自身も具体的な理由を言えない場合、そこにニーズが潜んでいる場合があります。
具体的にいえないのは、無意識な状況で行動しているケースが多く、その行動に潜んでいるい要因を“考えて創る”のが潜在ニーズとなります。
ここでは、“面倒”や“いつも”といったキーワードをヒントに考えていくことになります。例えば、いつも買っているのは、「知っている味なので不安がない=失敗がない」などが考えられそうです。
コクと酸味のバランスがよくおいしいから、といった明確な選定理由がでてこない場合、このような安心に依存した無意識下の行動は比較的ある行動です。


成熟した業界では顧客の抱えている課題を解決するためには、顕在ニーズに着目するだけでは不足しており、潜在ニーズを探索し、それに合った最適なソリューションを提供することが必要となってきています。

コーヒー

潜在ニーズを引き出す方法

顧客が気付いていない潜在ニーズをさぐる上で、リサーチを活用してどのようにして引き出すことができるのでしょうか。代表的な手段が、インタビューやエスノグラフィーといったマーケティングリサーチです。

■インタビュー

顧客に直接尋ねる手段がインタビュー調査です。顧客の発信するウォンツをヒントに、なぜそのようなウォンツが生まれるに至ったのかについて繰り返し質問していきます。ラダリングという深層心理を丁寧に引き出す対話方法によって顧客本人も普段意識していないことに気づき、潜在的なニーズにつながるヒントを炙り出すことが可能となります。

インタビューには複数名の顧客を1箇所に集めて行うグループインタビューと、1対1で行うデプスインタビューがあります。それぞれの実施方法やメリットやデメリットについては関連記事をご参照ください。

【参考】 グループインタビューとは

【参考】 デプスインタビューとは


■エスノグラフィー(行動観察調査)
エスノグラフィー(行動観察調査)とは、自宅などに出向き顧客が生活する空間に調査員が身を置いて、顧客の行動を観察することで、商品・サービスの利用状況を確認する定性調査の一つです。エスノグラフィーは顧客の日常の言動や生活環境、コミュニティなどに参加・観察することで、その顧客の価値観や意識を明らかにすることを目的としており、潜在ニーズを探る手段として適した手法となります。
エスノグラフィーの調査方法や活用事例については以下の記事をご参照ください。

【参考】 エスノグラフィーとは

潜在ニーズを引き出す質問例

それでは、顧客に直接インタビューして潜在ニーズを引き出すには、どのような質問を投げかけるとよいでしょうか。具体的な質問例をご紹介します。ポイントはウォンツをヒントに、「なぜ」を基本としたオープンクエスチョンを使ってその背景を探ることです。

■顕在ニーズからその手段(ウォンツ)にした理由を聞く
「コーヒーが飲みたい」ウォンツは、「眠気を覚ましたい」というニーズから生まれた一つの手段でした。なぜコーヒーが飲みたいのですかと顧客に問えば、眠気を覚ましたいからですと答えるでしょう。さらに一歩踏み込んで、「眠気を覚ますにはコーヒー以外にもあると思いますが、なぜ、コーヒーにしたのでしょうか」まで尋ねることで、「他にも方法はあるが、コンビニなら10分で会社に戻れるし安いので」などといったコーヒーを飲むと決断に至る理由が炙り出せます。

■なぜコーヒーなのか?、どのようなメリットがあるのか?
前の質問の言い換えに近い形ですが、ウォンツの向こう側には何があるのか、ウォンツを手に入れた先にどのような素敵な世界が広がっているのかを確認することで、顧客が本当に目指している状態を確認することができます。例えば、コーヒーを飲んだことで眠気を覚ませることと同時に頭がさえて仕事の能率があがる気がする、といったことです。
すると、実は別の手段があってもよいのではないかということに気付けるかもしれません。


ただし、実際にはオープンクエスチョンの質問ばかりではインタビューされる側に負担がかかるため、適宜クローズドクエスチョンも交えながら、うまくバランスを取って顧客の本音を引き出していく工夫が求められます。

話し合い

潜在ニーズから本質的な課題解決を

以上みてきた通り、顧客のウォンツはあくまで、顧客が想像し得る選択肢の中から、顧客が選んだ一つの手段に過ぎません。顧客が潜在的に持っているニーズを探ることで、全くことなる最善のソリューションを提案できる可能性がでてきます。インタビューやエスノグラフィーといった調査を活用するなどで、顧客の潜在ニーズを探り、今後のマーケティング活動に役立てていくことが大切です。

リサーチのプロであるネオマーケティングでは、顧客の潜在ニーズを把握するための調査実績が豊富にあります。インタビューなどをはじめとしたマーケティングリサーチをお考えの方はぜひご相談ください。

【参考】 リサーチ・市場調査なら株式会社ネオマーケティング

< リサーチコラム一覧に戻る

関連するリサーチコラム

タグ一覧

マーケティングリサーチならネオマーケティングにお任せください!

課題解決・目的達成のために、お客様が何を求めているのかということを常に考え一歩先のご提案をいたします。

リサーチが初めての方へリサーチが初めての方へ

リサーチが初めての方はこちらをご覧ください。
マーケティングリサーチとは何か。
どのように進めていくのか。わかりやすく解説いたします。

マーケティングリサーチとは→

ネオマーケティングの特徴

ネオマーケティングはお客様の抱える課題や調査目的、その背景を充分にヒアリングした上で、
課題解決・目的達成のために、お客様が何を求めているのかということを
常に考え一歩先のご提案をいたします。

ネオの特徴はこちら →