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NPS®︎とは?CSAT(顧客満足度)との違い、計算方法、導入時の注意点

2020年02月17日

企業の商品・サービスに対する顧客からの評価を測る指標として、代表的なものにNPS®︎とCSAT(顧客満足度)があります。この記事ではNPS®︎とはどのような評価指標なのか、そしてCSATとの違いは何か、またNPS®︎を導入する場合の注意点について解説します。

NPS®︎とは

NPS®︎とは、Net Promoter Score®︎(ネットプロモータースコア)の略で、顧客ロイヤルティを測るための指標をいいます。

顧客ロイヤルティとは企業・ブランドへの信頼や愛着を示します。loyaltyには忠誠心の意味があり、「ロイヤルティが高い顧客(ロイヤルカスタマー)」とは、その企業・ブランドを信頼し愛着を持ってくれている顧客、つまり熱狂的なファンであることを示します。

その顧客ロイヤルティを測る指標であるNPS®︎においては、友人や家族など親しい人へ、その企業・ブランドを推奨したい度合いを尋ねて数値化し、評価・改善に活かします。NPS®︎は事業の成長率と高い相関性があると言われており、重要な業績指標のひとつとして注目されています。2003年に開発され、今では世界各国様々な業界の1,000社を超える企業で導入されています*。

ここで、NPS®︎の特長を3つ挙げてご紹介します。

■特長1 事業の成長率との関連性が高い

評価方法の詳細については後述しますが、NPS®︎では「あなたがこの商品(サービス)を友人や家族に薦める可能性はどのくらいありますか?」という質問を投げかけます。すると、自社商品・サービスを支持する顧客層と、不満はないものの競合他社に流れる可能性のある顧客層、明らかな不満を抱いている顧客層を特定することができます。

NPS®︎で注目すべき点としては、第一に、「他者に薦めるかどうか」という顧客の将来行動を尋ねていることが挙げられます。これは単純にその商品・サービスとのタッチポイントにおける満足度とは性質が大きく異なります。なぜなら将来行動を決定するにあたっては、購入手続きやサポート体制など、商品・サービスに付随するものを含めて総合的に判断する必要があるからです。
熱狂的なファンであれば、次も同じ商品を購入してくれたり、同じシリーズの商品を購入してくれたり、実際に友人や家族に購入を薦めてくれたりするかもしれません。一方で不満を抱いていれば二度と購入しないのみならず、友人や家族に購入しないように薦める可能性があります。このような顧客の行動は将来の業績に影響することになると考えられます。

第二に注目すべきは、「友人や家族に薦めるか」という質問は、「自分が購入して良いと思ったか」よりも重みのある回答を引き出せる点です。自分が利用するだけなら多少の問題があっても我慢できるかもしれませんが、大事な人に薦めるとなるとそこに責任が伴います。そのため熱狂的なファンであると宣言してくれた顧客は、実際に友人や家族に良い口コミを届け、その商品・サービスの購入を薦めてくれる可能性が高いといえるでしょう。

事業とNPS®︎の相関性については調査結果が複数出ており、NPS®︎スコアのトップ企業は、競合他社の2倍の成長率を上げているというデータが発表されています*。

■特長2 KPIとしての実用性が高い
NPS®︎は数値の差が明確であり、算出方法も標準化されているため、継続的に定点観測をするのに適している指標といえます。また前述の通り、顧客の将来的な購買行動に影響を与え、業績にも直結する指標であるために、KPIとしての実用性は高いといえるでしょう。

■特長3 企業同士での比較がしやすい
NPS®︎では「友人や家族に薦めるか」という単純な1つの質問で成り立っています。他社との数値を比較する場合に同じ条件で比較することができ、差を明確に把握しやすいのもメリットのひとつといえます。

【参考】 *BAIN&COMPANY:ベインのNPS®︎について, 2020/1/30閲覧

NPS®︎と顧客満足度の違い

NPS®︎と同様、顧客からの商品・サービスへの評価を測る指標として、CSAT(顧客満足度)が挙げられます。

CSAT(顧客満足度)とは、Customer Satisfactionの略で、顧客がその企業の商品・サービスに対してどの程度満足しているかを測る指標をいいます。調査方法としては、顧客にアンケートをとって当該商品・サービスに対する満足度を5段階評価などで回答してもらったり、直接顧客にヒアリングしたりといった形式で行われます。商品・サービスの強みや改善点を探り、改善へとつなげることができます。

CSATで測れるのは、基本的には当該商品・サービスと接点を持った時点の満足度です。長期的な関係性を築きながら、次のリピート購入や購入単価アップにつながるような、いわゆるロイヤルティ顧客になってくれるかどうかはみていません。

これに対し、NPS®︎は前述の通り、最近の購買に関する満足度ではなく、長期にわたる総合満足度を示す指標です。事業の売上成長率との相関性が期待される指標である点がCSATと大きく異なります。

とはいえCSATにもメリットはあり、NPS®︎のほうがCSATよりも優れているというわけではなく、互いに補い合う関係性と捉えるとよいでしょう。

【参考】 顧客満足度調査とは?依頼方法から調査の流れについてはこちら

【参考】 『BtoB企業のリサーチ成功事例』ホワイトペーパーダウンロードはこちら

NPS®︎を使って評価してみる

それではNPS®︎の評価方法について詳しく解説していきます。計算方法は至ってシンプルな構造となっています。

■NPS®︎の計算方法
NPS®︎は顧客に対しアンケートで、「あなたがこの商品(サービス)を友人や家族に薦める可能性はどのくらいありますか?」という質問を投げかけ、0(全く薦めたいとは思わない)〜10(非常に薦めたい)の11段階で評価をしてもらいます。アンケートの回答に応じて、以下のように顧客を「推奨者(Promoters)」、「中立者(Passives)」、「批判者(Detractors)」に分類します。

計算方法

分類後、回答者全体に占める推奨者の割合から、批判者の割合を引くと、NPS®︎の数値が算出されます。たとえば1,000人の顧客から回答を集め、推奨者が200人(20%)、批判者が400人(40%)いたとすると、NPS®︎は20%−40%で−20%となり、NPS®︎は整数値で表示されるため「−20」が解となります。


■NPS®︎の評価方法
スコアの幅は−100〜+100まであり、推奨者が多いほどスコアが上がります。批判者の割合が高いと前述の例のようにマイナスのスコアとなる場合もあります。

NPS®︎が高いと推奨者が多いということで、企業の商品・サービスを多く購入し、さらに良い口コミを広めてくれる役割を担ってくれる顧客が多いと評価できます。一方NPS®︎が低い、つまり批判者が多い場合には、逆にその企業の商品・サービスを利用しないよう促す口コミを展開する可能性の高い顧客が多いと判断できます。いずれの意見にも改善につながるヒントが現れています。

スコアと合わせて注目すべきは、顧客がそのスコアを付けた理由です。批判者になる理由にはどのような体験があったのか、推奨者はなぜ友人に薦めたいと思うほど好んでくれたのか、そして中立者が推奨者となり得ない原因はどこにあるのかを突き止め、改善していく必要があります。一般的なNPS®︎のアンケート調査には自由回答でコメントを付けられるようになっているため、顧客のコメントから定性的な分析を進めましょう。

NPS®︎導入のポイント

最後に、NPS®︎を導入する上で押さえておきたい注意点をご紹介します。

■顧客の声を反映する体制を整えること
NPS®︎は「推奨者−批判者」という至って単純な計算手法に基づきながらも、業績との相関性が高いことから、多くの企業に活用されている指標となっています。導入する場合には単にスコアを計測することを目的とせず、具体的にどう活かしていくのかを明確に定めておく必要があります。批判者から緊急性を要する重要なコメントが上がってきた場合、対応する体制が取れていなければ、貴重な意見が無駄になるだけでなく、業績にも影響する可能性があります。どう活かすのか、会社全体として取り組む環境作りも重要なポイントです。



■十分な回答数(母数)を確保すること
NPS®︎による調査結果の信頼区間は、回答数によって変わります。統計的に十分な量がなければバイアスが生じてしまうためです。アンケートを複数の顧客へメール送信してみたとしても、実際に回答してくれる顧客の割合は高くないと想定されます。得られたデータがごく少数になってしまう恐れがあるため、注意が必要です。

まとめ

ロイヤルティの高い顧客(ロイヤルカスタマー)を増やしていくために、NPS®︎は有効に活用することができます。しかし、実際に導入しKPIに設定して成功するのかどうか、どう改善につなげられるのか、何人程度の顧客から回答を得ればよいのかなど、不安を抱かれるかもしれません。

リサーチのプロである「ネオマーケティング」では、NPS®︎をはじめとする調査の導入支援をしています。顧客視点を徹底的に貫くネオマーケティングでは、大手企業様とのお取引実績が多数ございます。顧客のインサイトをつかみ業績に反映させる方法にお悩みの方は、まずはご相談ください。

ネオマーケティング
https://www.neo-m.jp/


※ネット・プロモーター、ネット・プロモーター・システム、NPS®︎、そしてNPS®︎関連で使用されている顔文字は、ベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの登録商標です。



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