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顧客満足度(CS)とは何か?

2020年09月29日

顧客は自社の商品サービスに満足しているだろうか、不満はないだろうか、というのは、商品やサービスを提供している方にとっては最も気になっていることかと思います。
そこで今回は、顧客満足度とは何か、顧客満足度の重要性、そして顧客満足度を確認した後の活用方法まで詳しくご紹介していきます。

顧客満足度とは

顧客満足度とは、「顧客満足」の程度を数値化し、客観的に評価できる指標として可視化されたもののことです。
そもそも「顧客満足」とは、自社の商品サービスについて、顧客が満足している状態を表しますが、ここでは、「各企業が提供する商品やサービスについて顧客の期待水準を超えること」と定義づけます。

「マネジメントの父」と称された経営学者であるピーター・ファーディナンド・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker)は、「企業が売っていると考えているものを顧客が買っていることは希である。・・・顧客は、満足を買っている。しかし誰も、顧客満足そのものを生産したり供給したりはできない。満足を得るための手段を作って引き渡せるにすぎない」という言葉を残しています。

つまり、顧客が商品やサービスを購入するとき、商品やサービスそのものを通して、実際には商品やサービスに期待する価値を購入しているのです。
この考えに基づくと、例えば、テレビを購入するにしても、テレビという商品そのものの購入を通して、テレビを見ることによって得られる感動などを購入していると考えられます。

この顧客それぞれが持っている期待水準を上回ったときに、顧客は満足し、期待水準を下回ったときに不満を持つということです。

顧客満足

顧客満足度(CS)がなぜ重要なのか?

顧客満足度(CS)を向上させることで、企業の利益に大きく影響を与えると考えられます。
顧客満足に注目し、業績を伸ばした企業はいくつもあります。
例えば、ホテル宿泊客満足度調査※で1位となったこともある星野リゾートは1994年から顧客満足度調査を実施しています。また、ナイキは顧客の声を直接聞くためにソーシャルメディアマーケティング戦略を自社運用できるような形にしており、顧客満足を向上させるために様々な施策を実行しています。
※株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックが行なった2016年日本ホテル宿泊客満足度調査(1泊15,000円~35,000円未満部門)

では、顧客満足度がなぜそこまで注目されているのでしょうか。
それは以下の2つの点で、既存顧客の満足度が業績そのものに影響を与えていると考えられているからです。

1:5の法則/5:25の法則
マーケティングにおいて「1:5の法則」というものがあります。これは、新規顧客を獲得するために、既存顧客の5倍のコストがかかるという法則です。
既存顧客は一度サービスや商品を購入しているため、再購入を促すキャンペーンやメールマガジン等の新規顧客獲得よりも少ないコストで行える販促活動によって、再び購入をする可能性が高くなるのです。
また、「5:25の法則」というものを紹介します。この法則は、顧客離れを5%改善すれば、利益が最低でも25%改善されるというものです。
以上2つの法則から言えることは、同じコストをかけるのならば、既存顧客を維持することにかけたほうが利益が向上するだろうということです。
つまり、既存顧客に満足していただくことでリピーターになってもらい、自社から離れるのを防ぐことが、売上を上げるポイントなのです。

顧客単価
人口推移※出典:総務省
上のグラフは、2008年から2019年までの日本の総人口の推移です。日本では、年々人口が減少しています。高齢社会の現代で、少子高齢化も進んでいるため、今後もさらに人口が減少していくことが考えられます。
そんな中で、新規顧客を次々と獲得していくのは今後さらに難しくなっていくでしょう。このような状況で、企業が如何にして売上を増やしていくかが鍵となります。
そこで重要なのが既存顧客の存在です。
売上を構成する要素を表す計算式は様々ありますが、単純な例として以下を見てみましょう。

売上=顧客単価×顧客数
顧客数を伸ばすことが難しいとしても、既存顧客の「顧客単価」を上げることができれば、売上を増やすことができます。顧客単価とは、顧客一人当たりの買上総額のことです。人口減少という大きな壁がある中では、顧客単価を上げるためにどうすべきかを考える必要があるのです。

既存顧客の満足度を上げると、以下のことも考えられます。
・既存顧客は、既に商品あるいはサービスについて認知あるいは理解・共感をしてくれているためリピーターになる可能性が高い。
・既存顧客は既に商品サービスについて持っている情報が新規顧客よりも多いため、アプローチがしやすい。
・既存顧客には、認知あるいは理解・共感してもらうための広告や宣伝、説明が不要になるため、コストを削減できる。

そのため、既存顧客の満足度を上げることはとても重要なことだとおわかりいただけるかと思います。

既存

顧客満足度向上によるメリットは?

向上

メリット①:顧客ロイヤリティが上がる
顧客の満足度が高まると、企業や商品、サービスに対する顧客の信頼や愛着が高まります。これを「顧客ロイヤリティ」といいます。
顧客ロイヤリティが上がることで、以下の効果を得ることが期待できます。
・競合商品、サービスへ切り替えずに、長期的に商品、サービスを購入してくれる
・購買単価または購買頻度が上がる
・家族や友人、知人に商品、サービスを推奨してくれる

メリット②:リピート率が上がる
一度購入した顧客の満足度が高いと、同企業、同商品、同サービスの次回の購買に対しても期待できます。
そして二回目の満足度が高いと、さらに、三回目、四回目と、一人の顧客からの長期的な売上が期待できるのです。

メリット③:新規顧客を獲得できる
昨今、Twitter、Instagram、FacebookをはじめとしたSNSによる影響が大きい世の中です。
満足度の高いサービス、商品をSNSの口コミで広げる方、良いサービスや商品を探すためにSNSで検索をかけて調べる方も多いでしょう。
SNSに限らず、友人・知人同士で良いサービスや商品を勧めることもあるでしょう。
満足度の高い顧客がSNS等で口コミを広げ、それによってそのサービスや商品を購入したことのない方が新しく顧客になってくれることもあります。
このように、顧客満足度を向上させることで、コストを抑えた新規顧客獲得ができるのです。

メリット④:企業の認知度向上、イメージアップ
前述のように、SNS等による良い口コミが多いと、その分拡散され、今まで知らなかった方々に知っていただける機会が増え、同時にイメージアップにも繋がります。

以上の効果を得ることで、企業全体の収益が上がることが期待できるのです。

顧客満足度(CS)の測り方

顧客満足度(CS)調査 とは


CS
例えば、上のようなことを知りたいと思ったことはないでしょうか?
このような時に活用できるのが、顧客満足度(CS)調査です。
顧客満足度(CS)調査とは、顧客満足度をネットリサーチ等のアンケート調査や、インタビュー調査等によって測定することです。調査方法は、調査目的に合った方法で測定します。

聴取項目は、以下のようなものが一般的で、顧客の目的やニーズに合わせた調査内容となります。

聴取項目

また、上記の設問で、以下のことが分かります。
・購入頻度、購入理由:満足するに至る理由
・総合満足度とその理由:今後の満足度を向上させるための要素収集
・各サービスの満足度とその理由:詳細な満足/不満状況の把握と要改善項目
・満足点と不満点:今後の改善要素
・リピート意向:リピート率の把握
・競合他社との比較:市場内での位置づけ、評価
・意見、要望:現状把握、今後の改善要素

NPS®︎とは
顧客満足度(CS)調査と並ぶ一つの指標として、「NPS®︎」というものがあります。
NPS®︎とは、ネット・プロモーター・スコア(Net Promoter Score)の略称で、顧客ロイヤリティを測定するための指標です。つまり、企業やサービス、商品に対する顧客の愛着や信頼の度合いを数値化したものです。
NPS®︎は、企業の事業成長率との相関が高いことが多くの調査でも示されており、注目されている調査の一つです。

実際にどのように調査するかというと、以下の通りです。

NPS

顧客に対して「あなたはこの企業/商品/サービスを家族や友人・知人に薦める可能性はどれくらいありますか。」と質問をし、0点~10点の11段階で点数を付けてもらいます。

9~10点を付けた顧客を「推奨者」、7~8点を「中立者」、0~6点を「批判者」としています。上図の式のように、推奨者の割合から批判者の割合を引いた値がNPSスコアとなります。
例えば、有効回答数100名のうち、推奨者60名、中立者25名、批判者15名となった場合、NPS=60%-15%となり、NPSスコアは+35となります。

批判者のみの-100から推奨者のみの+100までで、推奨者が多く批判者が少ないほどNPSスコアは上がるということです。

NPS®︎とは?何か、計算方法、導入時の注意点の詳細はコチラをご覧ください。
NPS®︎


どのように顧客満足度を上げればよいか

調査をして顧客満足度がわかったとして、どのように顧客満足度を上げていけばよいのでしょうか?
その答えは、「カスタマーサクセス」という領域への取り組みにあります。
近年SaaS領域などでよく耳にするようになりましたが、SaaSに限った話ではありません。これまで述べてきたように、顧客満足度はこれからすべての事業において重要な指標となるため、「カスタマーサクセス」への取り組みも、ありとあらゆる企業が取り組まなければならない領域です。

そもそも「カスタマーサクセス」とは、自社の商品やサービスを利用した顧客に「成功体験」を提供するために、、積極的支援を行う戦略・施策実行のことを指します。

どのように「カスタマーサクセス」に取り組めばよいか、詳しくはこちらでご紹介しています。
カスタマーサクセス

終わりに

顧客満足度の向上は、これから人口が縮小する日本市場において、業種を問わず必要になってきます。そのために、近年注目を集めている「カスタマーサクセス」があります。しかし、ビジネスの本質に立ち返ってみると、特段新しい概念というわけでもありません。顧客により良いサービスを提供し、顧客に満足をしてもらうために継続的に支援し、顧客の成功を支援する。今改めて注目されている顧客満足度は、企業全体として積極的に取り組んでいくべき内容なのではないでしょうか。

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