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デザイン思考でヒット商品を生み出す ~誰かのこだわりから生まれる商品開発~

2021年06月04日

日本において「デザイン思考」は注目を集めましたが、多くの企業が実践に活かすまでには至っていません。しかし、一人の人間に注目し、その共感を起点として発想するデザイン思考は、新商品開発に極めて適したアプローチです。
ネオマーケティングでも、デザイン思考を起点に独自にカスタマイズした開発支援サービス「インサイト・ドリブン」を提供しています。
今回は、デザイン思考がこれからの商品開発になぜ必要なのか? インサイト・ドリブンの核となる「エクストリームユーザーの観察調査」と合わせて紹介していきます。

「デザイン思考」が求められる理由

わざわざ説明するまでもなく、マス・マーケティングは縮小しています。テレビ・新聞・雑誌・ラジオといった4大マスメディアの広告量は激減。とくに若い世代を中心にテレビを見ない人も増えています。ネット社会の成熟とともに、マス・マーケットを狙うという戦略が取りにくくなっています。大量生産・大量消費型の社会が変わろうとしている。BtoC(Business to Consumer)やCtoC(Consumer to Consumer)など、個人へ直接販売するビジネスモデルが活況を呈しているのも、こうした変化を背景としています。

一つの商品を何百万人、何千万人に売るというのが現実的ではなくなり、メガヒットを狙う時代ではなくなっています。マス・マーケットでのビッグヒットではなく、“スモール・マス”で小ヒットをたくさんつくるというのが、これからのビジネスの潮流になるはずです。個人のこだわりを分解して、共感できる部分を商品化できたほうが、スモールなマスには届きやすい。一人の特別な価値、こだわりが認められるようになるはずで、まさにデザイン思考が活きるのです。

デザイン思考は、デザイナーのように「使っている人を想像してデザインする」という考え方です。デザイン思考を広く世界に広げたデザインコンサルティングファーム「IDEO(アイディオ)」の創設者デイヴィッド・ケリーは、自らが立ち上げたスタンフォードスクールで、デザイン思考のプロセスを、次のようにまとめています。

画像①
<基礎>デザイン思考とは?ユーザーへの「共感」からはじまる商品開発のプロセス


「一人の人に共感をし、ユーザーを中心に考える」というデザイン思考は、まさに、新しい価値を見出すに適したアプローチなのです。

インサイト・ドリブンとエクストリームユーザー

ネオマーケティングの「インサイト・ドリブン」は、デザイン思考を起点に独自にカスタマイズした開発支援サービスです。具体的には、ある商品に対して強いこだわりをもつユーザーから、インサイト(無意識の本音・ニーズ)を創り出し、新たな商品を開発していくというソリューションです。

商品開発の際、ユーザー調査を行うのは珍しいことではありませんが、インサイト・ドリブンで対象とするのは「エクストリームユーザー」です。「エクストリーム(extreme)」とは異質、異端といった意味で、エクストリームユーザーとはつまり、「変わったお客様」。発売当初からのファンだったり、思いもよらない使い方をしていたり、尋常ではない量を消費したりしている人です。

エクストリームユーザーは、その商品を使う確固たる理由をもっています。そこから、作り手すら気づかなかった商品の価値を見出すことができます。
たとえば、新しいカップ麺開発で見つけたエクストリームユーザーは非常にたくさんの示唆を与えてくれました。その方は40代の独身男性で一人暮らし。ほぼ毎日カップ麺を食べていて、お湯を少なめに、かつ長い時間かけて麺を柔らかくして食べるのが好み。そして、興味深いことに、麺はすべて平らげても、付属のかやくと汁は残していたのです。
このエクストリームユーザーのインタビューや観察から、「別売かやく」といったアイディアが生まれました(詳細は『インサイト・ドリブン』総合法令出版社)。

そのほか、山形に評判のパンがあると聞けば山形まで行き、群馬に話題のヨーグルトがあれば群馬まで行くという食に対して強烈なこだわりをもつ男性などもいました。そうした人を探し出し、自宅を訪問してお話を伺い、ライフスタイルを観察させてもらうのです。

誰かのこだわりから価値が生まれる

エクストリームユーザーを見つけたら、インタビューを行っていくわけですが、そのとき、肝となるのが「観察調査」です。さきほど、デザイン思考は「共感」からはじまると述べましたが、人をちゃんと見る、観察するということも、デザイン思考は大切にしています。
なぜかというと、人間の行動の9割以上は無意識だからです。これは脳科学や心理学の研究でも指摘されていることで、人は自らの意思で選択し行動しているように思っていても、実際は意識的に行動していることはほとんどありません。

エクストリームユーザーも、自身が特殊だということを意識していません。なぜなら、「好きだから」「心地良いから」「楽しいから」やっているだけで、彼ら/彼女らにとっては当たり前のことだからです。
しかし、自宅訪問をして観察調査を行うと、本人も気づいていなかった独特の行動や生活様式、こだわりを発見することができます。それを本人に投げかけ意識してもらい、「なぜ」かを言葉にできるよう、話を掘り下げていきます。

エクストリームユーザーの話をすると必ず、そんな特殊な人に聞いたら偏ってしまうのではないか? 一般向けにならないのではないか?という質問がでます。
マス・マーケットを狙うという戦略で考えてしまうと、どうしても「一人のこだわり」の価値が見えにくくなります。しかし、すでに指摘したようにスモール・マスを確実にとっていく戦略のほうが現状にマッチしています。

また、とくに新商品に関しては、誰かのこだわりから生まれるものです。2008年、スティーブ・ジョブスがiPhoneを作ったとき、日本の企業もユーザーもまったく見向きもしませんでした。結果、スマートフォンの分野で日本のメーカーは後塵を拝することになりました。iPhoneはジョブスが自分の欲しい携帯電話を徹底的に追求して生まれたものです。一人のこだわりからは偏ったものにしかならないと決めつけは、発想を不自由にさせます。

インタビューや観察を行ったあとは、「共創型ワークショップ」を行います。商品開発担当者だけでなく、関連部署のメンバー、場合によってはエクストリームユーザーにも参加してもらい、一緒にアイデアを具体化していきます。
デザイン思考も「多様性を活かす」ことを大切にしますが、共創型ワークショップはネオマーケティングのインサイト・ドリブン独自のものです。ユーザーからの声を直接聞くことは、企業側にとっても刺激となり、新しいアイディアが生まれやすくなります。

ネオマーケティングでは、約1,900万人超の登録者に加え、独自のネットワークを使って、エクストリームユーザーを探していきます。
たった一人のこだわりへの共感から商品が生まれていくーーデザイン思考を実践的に取り入れた商品開発は、この先、ヒット商品を生み出す方法論として広がっていくはずです。

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