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ブランド調査とは?方法と設計ノウハウ、結果の活用について-ネオマーケティング-

ライター:加藤 賢大

公開日:2021年06月08日 | 更新日:2023年10月23日

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目次
 

ブランディングに取り組む企業が行うべき「ブランド調査」。しかし、調査結果をブランディングに活用するには、調査設計のノウハウと結果活用のノウハウが求められます。ブランド調査を効果的に進める2つのノウハウを公開します。

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ブランドの調査とは何か、何のために行うのか

ブランド調査とは、ブランディングの活動のための調査のことです。
ブランディングとは、「ブランド」を形成するための活動を指します。ブランドは「競合相手やその製品・サービスとの違いを明確にするために用いられる名前、言葉、デザイン、シンボルなど、複数の要素が組み合わさったもの」です。
「ブランド」を消費者に知ってもらい、市場におけるニーズを知り、自社の強み・ポジションを明確化することが、ブランディングの活動におけるマーケティングリサーチの役割です。そのようなブランディングのために、効果的な調査に挙げられるのがブランド調査です。

ブランド調査には、既存ブランドのマネジメントに活用すること、新商品ブランドのマネジメントに活用することの2つがあります。既存ブランドのマネジメントについては、ブランドのポジショニングを確認し、ブランド・パフォーマンスの測定により、ブランドの価値の増大と維持を行います。新商品ブランドマネジメントについては、市場・ニーズ・競合を調べ、ブランド・または商品のコンセプトを検証するものです。
本コラムでは、既存ブランドのマネジメントのためのブランド調査にフォーカスします。

既存ブランドのマネジメントは、大きくは図1のように、「①市場」「②消費者のマインド」を調査して現状を把握し、それらをもとに「③ブランディング」の方向性・施策を実施します。既存ブランドのマネジメントにおけるブランド調査は、この「①市場」と「②消費者のマインド」を把握するための調査のことを指します。

<図1>既存ブランドのマネジメントの場合
既存ブランドのマネジメントの図①

①「市場」を把握する際の調査設計には、消費者行動モデルのフレームワークを活用します。
②「消費者のマインド」を把握する際の調査設計には、5W3Hのフレームワーク(2W1H+3W2H)を活用します。
③「ブランディング」施策を実際に検討する際には、①②で得られた結果を分析するフレームワークを活用します。

既存ブランドのマネジメントの図②

以降で、①~③の順序で説明します。

調査設計のノウハウ ①市場の把握のための消費者行動モデルのフレームワーク

①市場把握に関しては、<図2>のような消費行動モデルを活用します。
消費者行動モデルには、AIDMA・AISASという伝統的モデルをはじめ、新たなモデルとして5Aと呼ばれるものがあります。
5Aモデルは、マーケティング4.0の中でフィリップ・コトラー氏が提唱し、ブランドを認知しているすべての人が自ら進んで当該ブランドを推奨する状態を理想形(蝶ネクタイ型モデル)として、
推奨までを含める消費者行動モデルです。

AIDMA・AISASモデルの図

例えば、5Aモデルに沿って、アンケートを設計すると以下のようになります。

5Aモデルに沿ったアンケート設計の図

まず、消費者行動の「認知」段階において、ブランド認知の実態を把握すべく、純粋想起、助成想起、ブランド認知経路などの質問が設定できます。
次に「訴求」段階においては、ブランドへの理解度・持たれているイメージを把握すべく、好意度、ブランドイメージなどの質問が設定できます。
「調査」段階において、消費者が普段どのように情報に接しているか、情報源や普段の検索行動等の質問が設定できます。
「行動」段階において、ブランド購入の実態を把握すべく、購入経験、回数、頻度などの質問が設定できます。
「推奨」段階において、ブランドの推奨度を把握すべく、今後の購入意向や、情報発信行動の実態、NPSなどの質問が設定できます。

調査設計のノウハウ ②消費者マインドの把握のための5W3Hのフレームワークについて

②消費者のマインドに関しては、<図3>のフレームワークを活用します。これらのフレームワークに沿って設問設計することにより、ブランドを購入・使用している人の実態を把握します。
メインのフレームワークの2W1H(Who, What, How)を中心に考え、足りない部分はサブのフレームワークの3W2H(Why, When, Where, How many, How much)で補完する進め方が望ましいと思います。
最初から、メインとサブのフレームワークを同時に進めると、フレームワーク症候群に陥るためです。

なお、フレームワーク症候群とは、フレームワークに当てはめようとしすぎるあまり、フレームワークの檻の中に囚われ、本来の目的を達成できない状態だと筆者は読んでいます。
フレームワークは考えを整理するための手段です。「視点に抜け漏れが無いか」「気付いていない要素は無いか」をガイドするためのもので、フレームワークからアイディアが見つかるわけでありません。フレームワーク症候群に陥り、思考の拡散を狭めないようにしましょう。

メインとサブのフレームワークの図

例えば、フレームワークに沿ってアンケート設計を行うと、以下のようになります。

フレームワークに沿ったアンケート設計の図

「Who」では基本的な属性設問を設定し、ブランド購入者がどのような人なのか把握します。
「What」では、購入経験や回数・頻度・購入重視点などの設問を設定し、ブランド購入における経験・選定に関する内容を把握します。
「How」では、購入場所を聞く設問を設定し、ブランドが購入される場所を把握します。
「Where」では、ブランドの利用シーンを聞く設問を設定し、そのブランドがどのようなシーンで購入されているか、使用されているかを把握します。
「Why」では購入・使用に関する理由を聞く設問を設定し、ブランドが購入されている理由、課題点等を把握します。

結果活用のノウハウについて ③ブランディングのための分析フレームワークについて

市場と消費者マインドの調査結果の分析のフレームワークは、多種多様にあります。
以下に代表例と簡単な説明を記載します。今後の当社HPやコラムで、それぞれを取り上げて詳しく紹介する予定です。

ブランディングのための分析フレームワークの図

・基礎解析:GT表やクロス集計表などを使って行う、簡単な分析のことです。
・ファネル分析:一連の購買プロセスのどこにボトルネックが発生しているかを把握するための分析手法です。
・GAP分析:自社商品やサービスが消費者の求めるニーズを満たしているのか、足りない要素が何かなどを明らかにできる分析手法です。
・コレスポンデンス分析:ブランドのイメージをマッピングし、市場における自社と競合ブランドのポジショニングを視覚的に把握する分析手法です。

終わりに

本コラムでは、ブランディング、そしてブランディングのためのブランド調査について説明しました。当社では、ブランド調査から有効なブランディング施策の立案まで、ご提案しております。調査についてご興味のある方は、是非お気軽にお問合せください。


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加藤 賢大
WRITER
加藤 賢大
マーケティング業界歴10年超。2011年よりネオマーケティングに入社。リサーチのみならず、WebマーケティングやPR、ニューロ・IoTなど、各種ソリューションを駆使して顧客の課題解決に尽力。 武蔵野美術大学と共同で新サービス開発及び論文発表、日本マーケティング協会主催のマーケティングAI研究会に参加するなど研究活動にも従事し、幅広い業務に携わる。

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