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顧客分析とは~課題解決につなげる4つの顧客分類~

ライター:加藤 賢大

公開日:2021年07月29日 | 更新日:2023年11月01日

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目次

「商品の品質で勝負してきたけれど、売上が頭打ちになってきた」
「リブランディングによって新規開拓をしたいが、いまの顧客を手放すことにならないだろうか…」
こうした悩みに対して効率的で明確な方向性を示せるのが「顧客分析」です。顧客分析はどのようなフローで行っていくのか? そのメリットは何かを解説いたします。

顧客分析はなぜ必要か?

顧客分析とは、顧客の属性や消費態度を明らかにして、商品企画や販売戦略に役立てることです。なぜ、顧客分析が必要なのかというと、そもそも年代や性別、仕事の有無や立場など、人それぞれ抱える悩みが違うからです。

悩みが違えば、商品やサービスに求めるものも当然変わります。たとえば、「肌にハリがなくなった」と衰えを感じている40代女性は、ビタミンCのサプリにあまり関心はないでしょう。しかし、ヒアルロン酸サプリに対しては興味を抱くかもしれません。
ただし、ヒアルロン酸のサプリが世の中にたくさんあるなか、他商品となんら変わらない商品であれば、結局、選ばれるのは安い商品です。

ターゲットが何を求めているのか、自社の独自性はどこにあるのかを分析することで、選ばれる商品やサービスになりうるのです。

顧客分類の考え方

自分たちの顧客はどのような人なのか? その属性をとらえるとき、一般的には次の4つの分類で考えていきます。

1.ジオグラフィック属性(地理的属性)
2.デモグラフィック属性(人口統計学的属性)
3.サイコグラフィック属性(心理的属性)
4.ビヘイビアル属性(行動属性)

ジオグラフィック属性(地理的属性)は、住んでいる場所による属性です。都道府県や市町村といった行政区画だけでなく、「○○駅から徒歩何分以内」というように細かく見ることもあります。エリア的な属性が地理的属性です。

2つ目が、人口統計学的属性です。性別や年齢、世帯年収や職業、学歴など、社会経済的なデータで区分します。

3つ目が心理的属性。その人の価値観に基づいた分類です。たとえば、健康食品について「効果が高ければ値段はいくらでもいい」という人なのか、「値段が安いことがいちばんで、効果はそれなりでいい」という人なのか。ものを選ぶ際に優先している考え方を基準にするのが心理的属性です。

4つ目の行動属性は、その商品やブランドに対して、その人がどれだけ関与しているか、どういう行動をとっているのかという分類です。
買ったことがある/ないという二択だけではありません。同じ買ったことがある人でも、長年ずっと使っている愛用者なのか、1〜2回買っただけの人なのか。買ったことのない人も、存在は知っている人とそもそも商品自体を知らない人に分けることができます。

「行動属性」を軸に考える

これら4つの分類を組み合わせて顧客分析を行っていくわけですが、実務上では「行動属性」をメインにして、その他の属性を組み合わせていきます。

顧客分析の目的は顧客を分類することではありません。いかにして自分たちの商品やブランドを知ってもらい購入してもらうか、商品企画や販売戦略に役立てることが目的です。その点から考えると、企業側がアクションやKPIをもっとも立てやすいのが行動属性なのです。

行動属性は、たとえば「優良顧客」「非優良顧客」「離反顧客」「非購入者」「非認知者」という5つのセグメントに分けることが考えられます。この5つの分類によって、企業側がすべきことを明確にすることができます。

商品やブランド自体を知らない「非認知者」が多いのであれば、誰をターゲットに何をすれば認知度を上げることができるのか?
商品やブランドを知ってはいるけど買ったことのない「非購入者」が多ければ、購買してもらうためにはどうすればいいのか?
買っていたけど今はやめてしまった「離反顧客」が課題であれば、カムバックしてもらうための施策は何ができるのか?
「非優良顧客」は多いけれど、愛用してくれている「優良顧客」が少ないなら、もっと好きになってもらうためにできることは何か?

課題に応じて施策を立て実行すれば、非認知者を減らし非優良顧客を増やす、離反顧客を減らして優良顧客を増やすことができます。結果、売上が改善していきます。
行動属性で優良顧客から非認知者まで5つのセグメントに分けたあと、それぞれどんな人なのかというのを、他の属性と掛け合わせて分析していきます。

たとえば、「優良顧客は20代23区在住の男性が多く、価格よりも高い効果を求める人」だとか「非認知顧客は50代女性でモノは安いほどいいという価値観をもっている」といった具合です。こうして複数の属性を組み合わせることで、企業側が自分たちの顧客像を描きやすくなり、社内で共通認識を持つことができます。

顧客分析の活用方法

顧客分析のメリットは、自社のお客さんを把握できるだけではありません。
多くの企業はいま、広告やマーケティング予算の配分に頭を悩ませています。顧客分析を行うと、抱えている課題が明確になるため、施策の優先順位を立てやすくなるのです。

非認知者が多いから、認知率を上げるための施策に全体の予算の8割を使う。
単一メッセージになりがちなテレビCMや動画広告を、若い世代の非認知者をターゲットに展開していく。
離反顧客が多いので、全体予算の半分をカムバックのための施策にあてる。
といった具合です。
顧客分析を活用していただくために、ネオマーケティングは次の3つのアウトプットを提出しています。

1.顧客のプロファイリング
顧客の属性をまとめたもの。たとえば優良顧客は20代男性が多く、どんな価値をもっている人かなど

2.カスタマージャーニー
商品を知らない状態から、知って検討して買う…という一連の流れを表したもの

3.ブランドの価値構造
消費者がそのブランドにどういう価値を感じて、買ったり使ったりしているのかを言語化したもの

この3つのアウトプットはネオマーケティングから企業へ報告することもできますが、企業内でワークショップを行い、社員同士で作り上げていくことをおすすめしています。
マーケティング部から販促部まで関係各部署が集まり、立場を超えて話し合って合意を形成していくのです。顧客像を共有でき、その先の施策に対しての納得度が高まります。結果、ブレのないブランド展開が可能となります。

いいものを作っていれば、なんとなく売れ続ける…という幸せな時代は残念ながら終わりました。広告を打てばとりあえず認知率を上げることはできますが、その先の、「買ってもらう」「続けて使ってもらう」「人にすすめてもらう」までつなげていくためには、綿密な戦略が必要です。
ネオマーケティングでは、顧客の分類からアンケート調査、施策への展開までトータルでサポートいたします。

ネオマーケティングは国内約2450万人のアンケート会員を保有するパネルネットワークを構築、ご希望の調査対象者にリサーチを実施することが可能です。
マーケティング課題を解決し、必要なデータを取得するための調査設計から、調査結果の活用まで、伴走してご支援しています。リサーチを起点に、デジタルマーケティング、PR、ブランディング支援も行っています。
まずはネオマーケティングのサービス資料をご覧ください。

加藤 賢大
WRITER
加藤 賢大
マーケティング業界歴10年超。2011年よりネオマーケティングに入社。リサーチのみならず、WebマーケティングやPR、ニューロ・IoTなど、各種ソリューションを駆使して顧客の課題解決に尽力。 武蔵野美術大学と共同で新サービス開発及び論文発表、日本マーケティング協会主催のマーケティングAI研究会に参加するなど研究活動にも従事し、幅広い業務に携わる。

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