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SNS運用とは?重要性やメリット・成功事例から始め方まで徹底解説

2021年11月18日

この記事では、法人・事業者による企業活動における「SNS運用」について、概論的に幅広く解説していきます。

SNS運用とは?企業活動におけるSNS運用の定義

まずはSNS運用とは何なのか、定義から確認していきましょう。
「SNS運用」という用語に関して、社会的にコンセンサスの確立した緻密な定義は、今のところ存在していません(2021年10月現在)。
しかしながら一般的なイメージとして、以下のように定義付けて良いでしょう。

【SNS運用とは】
Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどの各種ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を、企業や法人が、何らかの事業目的をもって利用すること

本稿では、上記の定義に基づいて、SNS運用について解説していきます。

■SNSとは?公的および学術的定義の確認
研究論文「日本企業におけるSNSを用いたマーケティング戦略:有効な活用とマネジメント」(高橋・伊藤 2014)では、SNSについて『正確な定義は存在しない』としつつ、以下のように定義しています。

「人と人、および人と法人の関係をインターネット上で構築し、双方向のコミュニケーションを可能にするサービス」
出展:http://www2.lib.yamagata-u.ac.jp/kiyou/kiyous/kiyous-45-1/image/kiyous-45-1-091to127.pdf

また総務省からは、ウェブサイトにて以下の認識が示されています。

「SNSは、ソーシャルネットワーキングサービス(Social Networking Service)の略で、登録された利用者同士が交流できるWebサイトの会員制サービスのこと」
出展:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/service/07.html

こうしたSNSの代表例として、Twitter、Facebook、Instagram、LINEなどが挙げられるでしょう。また、TikTokやLINE、YouTubeなどもSNSとして扱われるケースもあります。

主なSNSとその特徴

◆Twitter(ツイッター)
最大140文字の短文や画像・動画コンテンツを投稿するSNSです。利用者は「フォロー」「フォロワー」といった関係でつながりを構築するほか、「いいね」「リツイート」「リプライ」といったアクションで相互に交流をはかることができます。個人・法人いずれの利用も可能です。

◆Facebook(フェイスブック)
短文~やや長文のテキストや画像・動画などのコンテンツを投稿するSNSです。利用者は実名での登録が求められる点が、大きな特徴のひとつです。利用者の年齢層は比較的高い傾向にあるとされています。法人・ビジネスアカウントの開設も可能となっています。

◆Instagram(インスタグラム)
画像や動画などを主体とするSNSです。利用者の年齢層は20代~40代がボリュームゾーンと言って良いでしょう。視覚的コンテンツを主体とする特性上、利用者の感受性も高く、投稿する画像にも高いセンスが求められます。

◆YouTube(ユーチューブ)
Google参加の動画投稿サイト大手です。動画のコメント欄や「チャンネル登録」を通して、利用者が相互に交流をはかることができるため、SNSの一種として数えられます。自身が動画に出演して配信を行うユーザーは、「YouTuber(ユーチューバー)」「配信者」等と呼ばれます。

◆主要なSNSの利用率
総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、主要なSNSの利用率は年代別に以下の通りとなります。

主なソーシャルメディア系サービス/アプリ等の利用率
出展:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765135.pdf

LINEについては、家族間や友人同士での通信手段として用いられることも多いため、利用率が極めて高くなっています。ただし、不特定多数との交流に用いられることは少なくなります。
次いで多いのがYouTubeで、全世代において90%近くの利用率となっています。
Twitter、Instagramは30代以下での利用率が高いほか、Instagramは女性の利用者が多いことも伺えます。
Facebookは30代をボリュームゾーンとし、40代でも他の主要SNSと同水準の利用率があります。

企業によるSNS運用のメリット

個人が利用するサービスとしての印象が強い各種SNSですが、ビジネス活用における重要性も年々高まっています。企業によるSNS運用に、どのようなメリットや重要性があるのか、確認していきましょう。

■1:新規顧客の開拓
まず期待できるメリットは、新規顧客の開拓です。
ICT総研のレポートによると、SNSの利用者数・利用率ともに拡大傾向にあり、2022年末には8,241万人の利用者数に達する見通しとなっています。

日本におけるSNS利用者数
出展:https://ictr.co.jp/report/20200729.html/

日々の情報収集や交流にSNSを用いることは、既に広範に一般化していると言えるでしょう。
急拡大するSNS市場で情報発信を行うことで、これまでの媒体ではリーチできなかった、新しい顧客層にアプローチできると期待できます。

■2:現代の消費者行動モデルへの適合化
現在の消費者行動は、旧来のAIDMAモデルからAISASモデルに変化したと提唱されています。(2004年 株式会社電通)

AIDMAモデル
Attention(注意) ⇒ Interest(関心) ⇒ Desire(欲求) ⇒ Memory(記憶) ⇒ Action(行動)

AISASモデル
Attention(注意) ⇒ Interest(関心) ⇒ Search(検索) ⇒ Action(行動) ⇒ Share(共有)

AIDMAモデルからAISASモデルへの消費者行動の変化を見比べた時、その大きな違いになるのが、「Search(検索)」と「Share(共有)」の”2つのS”です。
現代においては、多くの消費者が「Search(検索)」と「Share(共有)」にSNSを用いており、とりわけ購入後の行動である「Share(共有)」に関しては、SNSがそのメインフィールドとなっています。
事業者自らがSNS運用を行うことで、消費者の「Share(共有)」を促したり、顧客との直接的な交流を図ることも可能になります。

■3:ブランドイメージの向上とファンの獲得
SNSは、ブランドイメージ向上の場としても注目すべき領域です。文章のみならず、静止画、動画などの様々なマルチメディアで情報を発信し、多くの人に届けることができるためです。
SNS運用によるブランドイメージの変化を研究した論文「Facebookページへの共感発生と企業イメージへの影響」(竹内 2015)では、企業のSNS運用がブランドイメージ向上に寄与していることが示されています。

「Facebookページを見る前より見た後の方が評価が高くなり、多くの項目で企業ブランドイメージが向上した。」
出展:https://www.jstage.jst.go.jp/article/riim/12/0/12_17/_article/-char/ja/

この研究ではFacebookページが調査対象とされていますが、他のSNSでも同様の結果が予想されます。
ブランドイメージの向上は、「自社ブランドやプロダクトのファン」とも呼べる顧客セグメントの形成につながります。分厚いファン層を形成できれば、業績の安定化や、不況に強い事業体制の構築にも大いに寄与するでしょう。

SNS運用の重要性

SNS運用の重要性について、統計をもとに確認してみましょう。
総務省より発表された、「2021年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」のデータを確認していきます。

■インターネットが、テレビに代わるメディアに
2020年、平日の「インターネット利用」の平均利用時間が、「テレビ視聴」の平均利用時間を初めて超過しました。

主なメディアの平均利用時間
出展:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765135.pdf

推移を見ても、テレビの視聴時間はやや減少傾向にある一方、インターネット利用時間は明らかな増加傾向を示しています。
従来、企業の情報発信として、テレビCMは花形だったと言って良いでしょう。しかし、インターネットがテレビを超える媒体となりつつある今、企業の情報発信においても、インターネットへの進出と転換は、極めて重要だと考えられます。

■30代以下へのリーチは、SNS運用が最も効果的
インターネット利用の潮流の中でも、とりわけ30代以下のセグメントにリーチする際は、SNSが重要な情報媒体になることも示されています。
テレビを超えるメディアとなったインターネットですが、その利用項目別の平均利用時間を見てみましょう。

(平日)インターネットの利用項目別の平均利用時間
出展:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765135.pdf
(休日)インターネットの利用項目別の平均利用時間
出展:https://www.soumu.go.jp/main_content/000765135.pdf

平日・休日ともに、30代以下のセグメントにおいて、「ソーシャルメディア(SNS)を見る・書く」が大きな割合を占めています。

・10代 … 平日37.9分 / 休日44.2分
・20代 … 平日72.3分 / 休日85.4分
・30代 … 平日84.6分 / 休日110.8分

「動画投稿・共有サービスを見る」も長時間となっていますが、動画サービスのほとんどは各種SNSと連動しているため、この項目も関連性が高いと分析して良いでしょう。
これらの統計情報から、特に30代以下の顧客にとって、SNSはテレビを越える情報媒体であり、生活の一部になっていると考えられます。
こうしたセグメントへリーチするにあたって、SNS運用が最も効果的な施策になると判断して良いでしょう。

SNS運用の成功事例と成功要因分析

それでは次に、より具体的なSNS運用の成功事例をいくつかご紹介しましょう。

■シャープ株式会社(Twitter)
シャープ株式会社は、大阪府に本社を置く老舗の電機メーカー大手です。その公式Twitterアカウントは、企業SNSの先駆者と評しても良いでしょう。大手らしからぬ軽妙な語り口が人気を博し、Twitterにて82万フォロワーを持つ成功事例となっています(2021年10月時点)。
具体的なツイート(投稿)例を見てみましょう。

シャープ株式会社
https://twitter.com/SHARP_JP/status/1451430759701487618

このツイートは、シャープ株式会社の製品やキャンペーンとは、まったく関連性を感じさせない内容です。担当者(通称”中の人”、または”シャープさん”)の個人的なツイートとなっています。
続いてもう一例、シャープ株式会社の製品に関するツイートを見てみましょう。

シャープ株式会社
https://twitter.com/SHARP_JP/status/968686772677836800

一見すると自社製品のプロモーション・キャンペーンのように見えますが、「RT!しても特になにもない!」と書かれている通り、実際にはキャンペーンではありません。

■シャープ株式会社のSNS運用の成功要因分析
シャープ株式会社のSNS運用の成功要因について、担当者は以下のように振り返っています。

「Twitterはパーソナルなツールで、企業もパーソナルに歩み寄ることがマナーだと気づかされました。botでもなく、広告のようにチームの制作でもなく、ただのいち社員がやっているんですよ、と。」
出展:https://agenda-note.com/retail/detail/id=2636

Twitterに限らず、多くのSNSは、「企業の宣伝の場」ではなく、「個人の交流の場」として利用されています。宣伝ではなく、いち個人(いち社員)との交流の場としてSNSを用いたことが、シャープ株式会社のSNS運用の成功要因だと考えられます。

■株式会社 公文教育研究会「KUMON now!」(Facebook)
株式会社公文教育研究会(通称”くもん”)は、大阪府に本社を置く学習塾フランチャイズの業界大手です。同社のFacebookページ「KUMON now!」は約12万人がフォローしており、SNS成功事例の一つと数えて良いでしょう。

株式会社 公文教育研究会
https://www.facebook.com/kumonnow/

「KUMON now!」Facebookページは、同社の運営する同名のオウンドメディア(https://www.kumon.ne.jp/kumonnow/)に関する投稿が主体となっています。
自社オウンドメディアに魅力あるコンテンツを多数展開し、その流入経路としてSNSを運用する方式と分析して良いでしょう。
また、「KUMON now!(くもんなう)に質問」「メッセージを送信」といったインタラクティブ・コンテンツも導入されており、顧客との双方向コミュニケーションが意識された設計となっています。

■KUMON now!のSNS運用の成功要因分析
KUMON now!のFacebook運用の成功要因を分析すると、いくつかのファクターが浮上します。
第一に、FacebookというSNSの傾向を捉えた情報発信です。Facebookの利用者は比較的年齢層が高く、また実名登録を原則とすることから、人間関係や社会的地位を重視するセグメントに好まれる傾向があります。こうしたFacebook利用者の傾向と、学習塾という同社の事業内容は、相性の良い組み合わせだと考えて良いでしょう。
第二に、WEB媒体の特性に合わせたクロスメディア戦略です。SNSはその特性上、あまり多くの情報を一度に発信することには向いていません。そこで、情報量の多い記事コンテンツを自社オウンドメディアに担わせ、SNSはその流入経路に徹することで、適材適所な運用が実現されていると考えられます。
「自社が発信したい情報」よりも「SNS利用者に歓迎される情報」に比重が置かれている点が、KUON now!の成功要因と言えるでしょう。

■日産自動車株式会社(Instagram)

日産自動車株式会社
https://www.instagram.com/nissanjapan/?hl=ja

Instagramの特性上、投稿内容のほとんどが写真や動画が主体となっています。しかし同社の投稿をよく見ると、コマーシャルとして作成された完成度の高い映像だけでなく、従業員の日常的な業務風景も投稿されています。
以下のような、フォトジェニックに加工された画像の投稿も目を引きますが…

日産自動車株式会社
https://www.instagram.com/p/CUBsZXShI5c/

一方で、顧客から預かった自動車の整備の様子なども投稿されています。

日産自動車株式会社
https://www.instagram.com/p/CRk7ExIhwnR/

こちらのポストは、ハッシュタグ(#)で顧客の名前を明記している点も興味深いポイントです。顧客から許可を得て投稿されているものと思われますが、一人ひとりの顧客との双方向コミュニケーションが意図された投稿内容だと考えて良いでしょう。

■日産自動車株式会社のSNS運用の成功要因分析
日産自動車株式会社のInstagramアカウントの成功要因も、複合的なものだと考えられます。
1つは、顧客の目を引く魅力的な(デザインされた)画像・動画コンテンツです。構図の捉え方や色調補正など、丁寧に意識された高品質なクリエイティブになっています。
Instagramは、「画像に特化したSNS」という特徴を持つため、一般個人の利用者でも、投稿画像には趣向や技術を凝らすことが当然となっています。感受性の高いInstagram利用者に、「センスが良い」と高く評価されるためには、相当に高水準なコンテンツが求められます。この高い水準に達するコンテンツを、コンスタントに投稿していることは、同社のSNS運用の大きな成功要因と言えるでしょう。
加えて、日常の業務風景やバックグラウンドなど、顧客が目にすることのない場面をオープンにすることで、[特別感]も演出されていると分析して良いでしょう。また、ハッシュタグの適切な使用や、顧客との双方向コミュニケーションも重要な成功要因だと考えられます。

■農林水産省「BAZZMAFF」(YouTube)
BAZZMAFFは、農林水産省の手掛けるYouTube情報発信プロジェクトです。若手官僚が自らYouTuber(ユーチューバー)として出演するほか、企画・撮影・動画編集なども自ら手がけています。チャンネル登録者数は11.9万人、もっとも再生回数の多い動画は約100万回近くの再生回数となっています。(2021年10月時点)

【BUZZMAFF】農水省から皆様へのお知らせ
農林水産省
https://www.YouTube.com/watch?v=Mlky1vJI0EY

農林水産白書(令和2年度)にも報告されており、「大臣記者会見に方言でアフレコを当てる」「食品ロス削減の呼びかけをラップにする」等、官公庁による情報発信のイメージを覆すユニークさで人気を博しています。

■BAZZMAFFのSNS運用の成功要因分析
農林水産省BAZZMAFFの成功要因について、報道各社のインタビュー記事や番組を見ると、次のようなポイントに言及されています。

・人気のチャンネルになるためには、毎日継続することが大切
・国民に伝えるべき情報をきちんとした形で動画にするという前提で、「上司は口出ししない」というルールがある

また、自身も官僚系YouTuberとしてBAZZMAFFに出演する農水省・白石氏は、NIKKE STYLEのインタビューに答えて、以下のように成功要因を分析しています。

「大臣直轄で、のびのびと自由にさせてもらえたことが大きかった」
「今はそれほどでもないが、当時は堅いイメージのある国家公務員と実際のやわらかい動画とのギャップが他のチャンネルとの差別化につながり目をつけてもらえた」
出展:https://news.yahoo.co.jp/articles/c14bef130197473369df436fc476a58bef7457ca?page=2

こうした情報を統合すると、若手が自由に行っていることや、他のチャンネルとの差別化戦略が機能していることが、BAZZMAFFの成功要因の一つと言えるでしょう。

SNS運用の成功事例からわかる、4つの成功ポイント

それでは改めて、SNS運用の成功事例から学べる、成功要因のポイントを整理してみましょう。

■1:運用方針や目的の明確化
SNS運用の成功事例を分析すると、さまざまな運用方針や目的があることがわかります。

・顧客とのコミットメントを重視し、等身大の交流をはかる(例:シャープ株式会社)
・自社オウンドメディアへの流入経路として、情報発信を担う(例:公文教育研究会)
・ブランドイメージを明確化し、ユーザーに印象付ける(例:日産自動車株式会社)
・情報を一般にわかりやすく伝え、親近感を持ってもらう(例:農林水産省BAZZMAFF)

このように、「何のために」「どのような方針で」SNSを運用するのかを明確化し、チーム全体で認識を共有することが、SNS運用の成功に欠かせないポイントとなります。

■2:目的に適した媒体の選定
SNSの各媒体には、それぞれ違った特性があります。
たとえばTwitterでは等身大のコミュニケーションが好まれ、Facebookでは濃度の高い情報が好まれます。Instagramでは、画像や動画などの視覚に訴えるコンテンツが必要不可欠です。
各媒体の特性や利用者の傾向を検討し、自社の目的に適した媒体を選定することも、重要な成功要因です。

■3:共感を呼ぶ情報発信とコミュニケーション
どんなSNS媒体でも、「SNS=ソーシャルネットワーキングサービス」という名の通り、究極的には”コミュニケーションの場”です。
一方的な情報の発信だけでなく、利用者とのコミュニケーションを積極的にはかる等、インタラクティブな運用を心がけることも重要になるでしょう。

■4:SNS文化を理解している人材に任せる
SNS上でのコミュニケーションで最も重要なエッセンスは、”共感”です。
SNS利用者の共感を呼ぶためには、SNS文化を本質的に理解している人材も必要不可欠です。
実際に成功事例を振り返ってみると、「上司が口を出さない」「SNSを理解している担当者に大きな自由度と権限を与える」といったケースも見受けられます。
これはつまり、SNS文化を理解している人材に全て任せた結果、成功したと理解して良いでしょう。

SNS運用の始め方

それでは次に、SNS運用の始め方と、運用のおおまかな流れについて、概略を解説します。SNS運用に成功パターンは存在しないため、あくまで参考例の一つとしてご覧下さい。

■1:運用目的の設定
まず最初に、「何のためにSNSを運用するのか」を明確化します。
認知度の向上、情報の発信、ブランドイメージの確立、ファン層の獲得、自社サイトへのアクセス増加など、さまざまな考え方があります。自社の事業課題や将来展望なども勘案しつつ、SNSの運用目的を設定します。

■2:運用チームの編成
企業によるSNS運用は、SNS文化への深い理解や適正が求められます。早い段階で適切な人選を行い、運用チームを編成するほうが良いでしょう。

■3:先行研究・競合調査・ソーシャルリスニング
SNS運用の先行事例や、競合他社のSNSなどを研究します。
また、ソーシャルリスニングにより、SNS上での利用者の情報需要や、自社製品・ブランドがどう認識されているか等も調査を行います。

■4:SNS媒体の選定
運用目的と調査結果に基づき、適切なSNS媒体を選定します。Twitter、Facebook、LINE、YouTube、Instagramなど、多種多様なSNSがありますが、すべてを一度に運用することが好ましいケースばかりではありません。
どのSNS上、何のために、どのような運用を行うのかを慎重に検討しながら、適切なSNS媒体を選択します。
また、競合調査の結果をもとに、差別化戦略も必要に応じて検討していきましょう。

■5:SNS運用ポリシーの策定
SNS運用ポリシーの策定も必要不可欠です。各SNSの規約、個人情報保護法、景品表示法、自社の内規、取引先との機密保持契約など、様々な取り決めや法令と整合性を取りつつ、フルセット・コンプライアンスを実現できるSNS運用ポリシーを策定することが求められます。

■6:KPIの設定
目的、媒体、市場規模、既存の顧客層などを勘案し、SNS運用のKPIを設定します。
フォロワー数、アクセス数、動画再生回数などのSNS上で反映される数字のほか、販売数や申込数など、業績に直結する指標もKPIの候補として考えられます。
SNS運用の目的に合った、適切なKPIを設定しましょう。

■7:開始時の投稿コンテンツの制作
SNSアカウントを開設しても、何のコンテンツもなければ、運用はスタートできません。開始時に投稿するコンテンツを、いくつか事前に制作してストックしておくほうが望ましくなります。

■8:プレスリリース・既存顧客への呼びかけ
必要に応じて、プレスリリースの展開も検討しましょう。特にキャンペーン用のSNSアカウント開設など、話題性の強いプロジェクトについては、プレスに取り上げられる可能性もあります。
また、既存の顧客や関係先にも、積極的にフォローやチャンネル登録などの呼びかけを行っていきます。

■9:運用開始
すべての準備が整ったら、運用開始です。実際にコンテンツを投稿し、反応を確認しながらPDCAサイクルを展開していきます。
コンテンツの定期的な投稿や、SNS分析ツールによる解析、ソーシャルリスニングなども行い、データドリブンなSNS運用が実現できると望ましいでしょう。

SNS運用のよくある失敗とその原因

続いて、SNS運用のよくある失敗や、その原因について解説していきます。

■1:宣伝ばかりで、魅力的なコンテンツが投稿できていない
SNSは、企業の宣伝の場ではなく、利用者のコミュニケーションの場です。
新製品の入荷情報、お得なキャンペーン、自社サービスのアピールなど、宣伝ばかりの投稿になってしまっては、利用者の注目を惹き、歓迎されるSNS運用はできません。
結果としてフォロワー数が伸びず、誰にも注目されないアカウントとなってしまいます。
短期的な売上をKPIに設定してしまうと、こうした失敗を招きやすくなります。
SNS利用者に歓迎され、信頼してもらえるよう、「良きSNS市民の1人」としての振る舞いを心掛けていきましょう。

■2:NSアカウントを開設したが、投稿がほとんど行われていない
SNS運用の成功には、定期的な投稿が欠かせません。
投稿がほとんど行われていないアカウントは、マイナスのイメージを強く持たれてしまいます。そのためフォロワー数も伸びず、多くの利用者から敬遠されてしまいます。
こうした失敗は、無計画にSNS運用を始めてしまったケースでよく見受けられます。
「とりあえずSNSが大事だというから、アカウントを作るだけ作ってみた」
「ひとまずアカウントだけ作っておいて、本格的な運用はそのうち始めれば良い」
といった考えで、アカウント開設だけを先行してしまうと、こうした失敗に陥りやすくなります。

■3:競合との差別化ができていない
宣伝やPRに留まらない積極的なコミュニケーションを行い、定期的な投稿を行っていても、それだけでSNS運用が成功することは非常に稀です。
どのSNSもレッドオーシャン化が著しく、競合アカウントも無数にあります。SNS運用においては、自社と同業種のSNSアカウントだけでなく、究極的には全てのインフルエンサーが競合関係になると考えて間違いありません。
こうしたレッドオーシャンの中で、相応の成功を上げるためには、差別化戦略も欠かせません。
ソーシャルリスニングやWEBマーケティング調査に十分な時間と予算をアサインし、綿密な戦略を練って運用していくことが重要になります。

■4:実態に基づかないKPI設定

「運用開始から1ヶ月以内に、SNSを通した申込みを1件獲得」
「運用開始から2ヶ月で1000フォロワー達成」
「1投稿あたりのインプレッション平均30件」

これらはSNS運用の実態にまったく合わない、無理のあるKPI設定の一例です。
不適切なKPIを設定すると、実際には順調に成長している運用プロジェクトを「失敗だ」と誤って判断してしまうなど、取り返しのつかない損失につながる恐れもあります。
SNS運用の実態をしっかりと把握し、適切なKPIを設定することが重要です。

■5:行き過ぎた公私混同や不適切な投稿による“炎上”
「こなれたSNS運用」を心掛けた結果、企業アカウントとして一線を越える投稿をしてしまい、大批判を招く失敗もよくあるケースです。

・行き過ぎた公私混同
・ジェンダー規範やポリティカル・コレクトネスに著しく反する内容
・コンプライアンス違反
・顧客やファンを不快にさせてしまう投稿

こうした投稿を防ぐよう、投稿前のダブル・チェック体制を確保するなど、細心の注意を払う必要があります。
また、SNS文化や新しい社会の価値観に精通した、適切な人材をプロジェクトにアサインすることも欠かせないでしょう。

まとめ:SNS運用は計画・戦略が必要不可欠

企業のSNS運用は、“誰にでもできること”ではありません。
SNS自体は、誰でも簡単に利用することができます。しかし、個人によるSNS運用と、企業としてのSNS運用は、まったく次元が異なります。
企業のSNS運用には、計画と戦略が必要不可欠です。
そのためには、SNS文化に精通した人材、高度な技能を持ったコンテンツ・クリエイター、そしてWEBマーケティングの技能を持ったチームによるサポートが特に重要となります。
こうした人材を揃えることが、成功するSNS運用の第一歩と言えるでしょう。






[参考文献]
伊藤嘉浩・高橋優音(2014)「日本企業におけるSNSを用いたマーケティング戦略:有効な活用とマネジメント」山形大学紀要(社会科学)第45巻第1号別刷 2014年7月 
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の仕組み 総務省
2020年度 SNS利用動向に関する調査 ICT総研
竹内 淑恵(2015)「Facebookページへの共感発生と企業イメージへの影響」法政大学経営学部
矢島貴直(2015)「“Dual AISAS”で考える、もっと売るための戦略。」 株式会社電通
情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査 2021年 総務省
農林水産白書 令和2年度 P100
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