Company interview企業インタビュー
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- 横河商事株式会社 エンジニアリング本部、技術統括本部、営業統括本部、サービス本部、営業技術本部 (左から)渡辺 道夫様、栗原 勝様、滝本 栄次様、柘植 靖貴様、高林 博幸様
「モノ売り」から「コト売り」へ。未来を見据えた経営戦略策定に向けた「顧客満足度調査」を実施。
横河商事株式会社 エンジニアリング本部、技術統括本部、営業統括本部、サービス本部、営業技術本部 (左から)渡辺 道夫様、栗原 勝様、滝本 栄次様、柘植 靖貴様、高林 博幸様
設立:1938年8月
事業内容:計測・制御・情報システムのトップメーカーである横河電機株式会社の関連会社又は総合代理店として、首都圏・中京圏・近畿圏を中心に全国にネットワークを展開するエンジニアリング商社
従業員数:350名(男性 240名、女性 80名、期間社員 30名)(システムエンジニア 40名 、フィールドサービスエンジニア 70名 、セールスエンジニア 20名 、セールスパーソン 100名 、営業内務 50名 、保険アドバイザー 20名 、スタッフ 50名)
未来を見据えるために「顧客満足度調査」を実施
計測・制御・情報システムのエンジニアリング商社である横河商事様。未来を見据えた経営計画を立てるためには、もっとお客様を知る必要があるーーこうした課題感のもと、顧客満足度調査を実施。ネオマーケティングが支援させていただきました。
ほぼ初めてだというマーケティング調査。得られたデータは横河商事様にどんな価値をもたらしたのか? 営業統括本部長の滝本栄次様、技術統括本部長の栗原勝様はじめ、プロジェクトメンバーにお集まりいただき、お話を伺いました。
「エンジニアリング商社」ならではのお客様との関係
――まずは、横河商事様の事業内容からお聞かせください。
滝本様 弊社は計測・制御・情報システムの世界的トップメーカー横河電機の関連子会社
であり総合代理店です。「エンジニアリング商社」を標榜しており、ただものを売るだけではなく、高い技術力をもってメンテナンスや技術サポートなど付加価値を提供しています。
――本日は「顧客満足度調査」のプロジェクトメンバーのみなさんに集まっていただきました。それぞれの業務内容を教えていただけますか。
滝本様 仕事の流れに沿ってお話ししますと、まずは営業ですね。営業はお客様のところに日々訪問をし、さまざまな話題を提供しながら、お客様のニーズや課題を聞き出します。それを持ち帰り、営業技術と共有します。
高林様 営業技術は「営業の支援部隊」。お客様からの問題点や課題、お困りごとをどう解決するか、その手段を考える部署です。同時に積算も担当しており、いかに課題に見合ったコストを正確に出すか、その責任を担っています。
渡辺様 見積もりや提案が通り、お客様からご注文をいただいたら、エンジニアリングの出番です。お客様のニーズに合わせてソフトウェアやシステムを構築したり、横河電機の製品やパッケージ品を使ったりして、製品に合わせ機能を納めます。
柘植様 納品した製品が、お客様のところで使えるようにするのがサービスの仕事です。また、その後はお客様に長く安心して使っていただくよう保守点検や様々な提案をしていきます。また、施工管理も担当しますので、納品前からエンジニア本部と一緒にお客様のところへ伺うこともあります。
――みなさん、それぞれの立場でお客様と接しているんですね。
栗原様 このように、弊社ではお客様が新しい工場やラインを立ち上げるところから、その稼働が終わるまで、最初から最後まで一貫して対応しています。「横河商事」のさまざまな部署がお客様とかかわり、その関係性は長く続いていく。それは弊社の業務内容の一つの大きな特徴といえます。
全社プロジェクトとなった「顧客満足度調査」
――今回、「顧客満足度調査」を行った背景、課題を教えてください。
滝本様 2023年度は中期経営計画の最終年にあたります。YCL‘s Purposeの「持続可能な豊かな社会の実現に貢献し顧客満足と社員の幸せを追求していく」を実現するために、現状を把握し、課題を全社員で共有し、課題解決に向けた施策の継続的な実現へ向け、トップから「横河商事はお客様からどのような評価をいただいているか」を把握するためにこのプロジェクトがスタートしました。
栗原様 「モノ売り」から「コト売り」へと言われるように、モノを売る時代からお客様に満足いただけるソリューションを提供する時代、つまりコト売りの時代になっています。となれば、お客様が我々に対してどんな不満を抱いているのかを理解していないと、満足いただける活動はできません。そこを改めて確認し、営業からエンジニアなどお客様と対するセクション全てが共有して活動を見直したいと思ったんです。
――そのような背景があり、全社を横断するプロジェクトになったのですね。
滝本様 先ほど、それぞれから業務内容の説明がありましたが、弊社の場合、お客様と接するのは営業だけではありません。そのため、今回のプロジェクトはお客様と接する「営業」「営業技術」「エンジニアリング」「サービス」の部署から8人のメンバーをアサインし、プロジェクトチームを立ち上げました。
――横河商事さんとしては、こうしたマーケティング調査を行ったことはあったのでしょうか?
滝本様 かつて、自社でお客様にアンケート用紙を配って調査をしたことがあるようです。でも、ほぼ誰も覚えていないくらい昔のことでして、そういう意味では現メンバーにとって顧客満足度を含め、リサーチを行うのはほぼ初めてでした。
――初めての調査となると、大変だったと思うのですが、いかがでしょうか?
滝本様 客先の選定では、営業担当者にお客様のメールアドレスを出してもらったり、「調査のご協力をお願いします」と一言声をかけてもらったり、全部で1700名様のリストを作る必要があり、現場の協力は不可欠でした。
一方で、プロジェクトメンバーが苦労したのは、やはり設問でしょうね。「営業」「営業技術」「エンジニアリング」「サービス」の4セクションから各5問ずつ質問を出すことにし、それぞれで考えました。
「お客様視点」で自分たちを見つめ直す
――「営業」「営業技術」「エンジニアリング」「サービス」、それぞれ設問で注意した点と、調査結果に対する感想をお聞かせください。
滝本様 営業としては、お客様は我々をどう見ているのかを、マナーや話し方といった基礎の基礎も含めて、聞きとりたいと思いました。コミュニケーションのベースができているかを確かめたかったんです。
顧客満足度調査を実施することで、改めて「お客様視点」で自分たちを見つめ直すことができた。この調査結果は大事にしていきたいと思っています。
高林様 営業技術本部として気になったのは、やはり、お客様からの評価です。それをどう設問に落とし込むのかはかなり悩みました。結局、率直に聞くことにしたのですが……営業技術本部に対して非常に手厳しい声もありました。たとえば、訪問頻度に関するご意見がとても多く、淡々とやっていてはダメなんだと気づかされました。
渡辺様 エンジニアリングとしてはあまり悩むことなく、性能や機能、そして価格についての満足度を設問にしました。結果を見ると、機能の評価も理解度も悪くはありませんでしたが、やはり、「価格を下げてほしい」という声は多かったですね。
普段から言われていることではありますので、「やっぱり」というのが正直な感想です。ですが、改めてお客様の本音が聞けたのはよかったです。
「費用対効果」がいいと感じる境界がどこなのか? それは永遠の課題ではありますが、もはや放置はできませんので、来期の課題として具体的に取り組むことにしました。
柘植様 私たちサービスエンジニアは、グループ内では「カスタマーサービスエンジニア」という呼称を使っています。高い技術があるのが大前提で、品質や価格の満足度はお客様が決めるもの、私はメンバーに常々、「この仕事はキャラ商売だ」とも言っています。
ですから設問は、私たちカスタマーサービスエンジニアがお客様のところで失礼を働いていないか、礼節をもった振る舞いができているか、をテーマにしました。あと、コスト面は聞きたくはなかったのですが、聞きました(笑)。
――結果を見て印象的なものありましたか?
柘植様 お客様に不快な思いをさせていないか、という点が、安心できる結果だったのが印象的でした。ただ、「横河商事さんは私たちの設備を知っているのだから、いろいろな提案をしてください」という声がありまして。もっともっと勉強して、お客様を知らなければいけないと感じました。
滝本様 我々のサービスは技術力が勝負ではあるけれど、それはもはや当たり前。お客様は提案を含めたさまざまな情報提供を求めているということが、今回の調査で明らかになりました。そこに新たなビジネスチャンスがあり、我々の伸びしろがあるという気づきを得ることができた。当初から予定していたことですが、顧客満足度調査は今後、毎年実施していくつもりです。
調査は来期以降の具体的な目標に反映、あとは実践するだけ
――今回の調査結果は、今後どのように活かしていくご予定ですか?
滝本様 調査結果は2022年12月15日に行われた経営合宿で発表し、社員と共有しました。各本部支社それぞれが持ち帰り、マネージャーを含めて話し合いを行い、アクションプランも策定。あとはもう実践するだけ、というステージです。
栗原様 調査結果のレポートを見ると、新たな発見と同時に、「なんとなく思っていたけど、やっぱりそうだったのか」と再認識させられた点もたくさんありました。今回の調査がなければ、おそらく気にもしなかったことが、明確に課題として浮かび上がった。それを、来年以降の施策に反映でき、具体的な活動へとつなげていけたのはよかったですね。
渡辺様 エンジニアリングとしても、いまある課題を潰していくというのが目標の1つです。1年後にまた調査を行うわけですから、1年間の取り組みの結果は明らかになります。
「課題をつぶしていかないと1年後、何も変わらない」という社長の声が聞こえるようです(笑)。
高林様 調査を踏まえ、より具体的な目標ができてよかったと思っています。課題が明確になったのだから、お客様から評価をいただけるような取り組みに移せなければ、調査をやる意味もないでしょうから。
柘植様 お客様からの声には手厳しいものもありましたけど、「頑張れ!」と言ってもらっているようにも感じました。我々は素晴らしいお客様に恵まれているということを改めて実感できたので、その思いに応えていきたい。課題が具体化したので、それに向かって頑張らなきゃ、と思っています。
また、私たちサービスのメンバーは、お客様と関わる「殿(しんがり)」を務めていますから、「また次、横河商事さんに頼むよ」と言ってもらえるよう、役割を果たしていかなくてはいけない。そんな思いもしました。
栗原様 冒頭に申し上げたように、私たちの仕事は一度お付き合いが始まると、お客様との関係は長く続きます。ただ、どうしても人間、慣れると適応するというか、甘えが出てしまうことがある。今回、顧客満足度調査というマーケティング調査を行ったことで、初心に戻ることができたように思います。日々、初心に戻って、日々、満足しないで活動する、その大切さを改めて感じています。
ネオマーケティングだけが望んでいた提案をしてくれた
――では、ネオマーケティングに依頼をした経緯を教えていただけますか?
滝本様 3社に見積もりやプレゼンをお願いし、プロジェクトメンバーの意見も聞いて、総合的に判断してネオマーケティングさんに決めました。
栗原様 プロジェクトが立ち上がった時から、毎年調査を行うと決めていましたので、続けて依頼する、長くお付き合いしていけるという点が、大前提ではありました。
滝本様 ネオマーケティングさんは、対応が丁寧でスピード感があったし、なにより、プレゼンの内容が的確だった。他の2社が一般的な話に終始したのに対し、ネオさんは弊社のような技術系商社の事例を出しながら提案してくれた。僕たちが望んでいた提案をしてくれたのが決め手となりました。
―ー調査を進めていくなかでネオマーケティングの印象はどうでしたか?
柘植様 スケジュール的にかなりタイトな依頼だったのに、ご対応いただけたのはありがたかったですね。
滝本様 確かにそうですね。10月に問い合わせをした段階で、12月15日に発表することが決まっていました。納期まで2か月を切っていたので大変だったと思います。
それでも、こちらから提出するお客様のリストに間違いがあればすぐに指摘して頂きました。また、10段階評価でアンケートをとりたい要望にも様々な評価事例で提案をして頂きました。
もっとバタバタするだろうと思っていましたが、限られた時間の中で互いに妥協点を見出しながら、スピーディに進めることができました。
――ネオマーケティングに今後、期待することはありますか?
柘植様 来年、再来年と調査を実施していく中で、お客様の評価がどう変化していくのかは気になりますし、追いかけていきたいと思います。ただ、私たちが立てた設問が果たして、あれでよかったのか、正直、よくわからないんです。何か足りなかったところはないか? どう聞くといいのか? アドバイスをいただけるとうれしいですね。
滝本様 来年以降、データが蓄積されていきます。それもまた、我々にとっては初めてのこと。おそらく、解析の仕方も変わってくると思います。設問の仕方、結果の読み解き方など、ネオマーケティングさんのご経験の中から、いろんなアドバイスをいただきたいですね。当社が成長していくための、良きパートナーになっていただくことを期待しています。
ネオマーケティング担当者から
未来を見据えた経営計画という大きなプロジェクトの中で、マーケティング調査を通じてご一緒できましたことを非常に光栄に感じております。
本件ご一緒させていただく中で、クライアント様の声に真摯に向き合うことの大切さを改めて学ばせていただきました。
継続的な調査をご実施いただくにあたりまして、横河商事様とクライアント様が良好な関係を築くための一端を担えるよう引き続き精進して参ります。
カスタマードリブンディビジョン
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