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介護施設入居に関する調査をPRやコンテンツづくりに活用
株式会社LIFULL senior マーケティングユニット コンテンツグループ 大田慶子様
設立:2015年7月1日
事業内容:老人ホーム・高齢者住宅検索サイト『LIFULL介護』の運営ほか
老人ホームポータルサイト『LIFULL 介護』の運営を中心に、高齢社会の課題解決につながる事業を展開する株式会社LIFULL senior様。『介護施設入居に関する実態調査』をはじめ、さまざまな調査PRを実施しており、ネオマーケティングでもインターネットリサーチとリリース作成をサポートさせていただいています。
株式会社LIFULL senior様では、調査PRにどのような価値を見出しているのか? その活用方法や成果について、担当するマーケティングユニット コンテンツグループ・大田慶子様に話を伺いました。
「老後の不安をゼロにする」をビジョンに各種サイトを運営
——まずは、株式会社LIFULL senior様の事業内容を教えていただけますか?
大田様 弊社は「あらゆるLIFEを、FULLに。」をコーポレートメッセージに掲げる株式会社LIFULLのグループ企業です。株式会社LIFULLが目指すのは、事業を通じて、安心と喜びをさまたげる社会課題を解決していくことです。
弊社も「老後の不安をゼロにする」をビジョンに掲げ、高齢者とそのご家族が直面する課題に向き合う事業を展開しています。具体的には、老人ホーム検索サービス『LIFULL 介護』、遺品整理業者検索サービス『みんなの遺品整理』、介護事業者さん向けの買い物代行業務支援サービス『買い物コネクト』などの企画・運営を行っています。
——その中で大田様はどのような業務を担われているのでしょうか?
大田様 私が所属しているのは「マーケティングユニット コンテンツグループ」で、LIFULL seniorのコンテンツ周りの業務全般を担う部署です。
『LIFULL 介護』内の「介護施設探しのお役立ちガイド」という解説記事やオウンドメディア『tayorini』の記事や、ユーザーに配布している冊子の制作などを行っています。
——ネオマーケティングに依頼いただいているのは、どのような内容になりますか?
大田様 コンテンツグループはPR業務も担当していて、各種プレスリリースの作成・配信も私たちの仕事になります。調査PRも積極的に行っていまして、ネオマーケティングさんには調査PRのインターネットリサーチをお願いしています。2023年夏に行った『介護施設入居に関する実態調査2023』では調査に加え、結果を3本のプレスリリースにまとめていただきました。
調査PRの実施で、露出数は前期から右肩上がり
——『介護施設入居に関する実態調査』は今回、全国の20歳~79歳男女2000名を対象としたものでした。実施の背景を教えてください。
大田様 背景としては二つありまして、一つは会社として、介護施設入居に関する詳しい調査を定期的に実施するという方針が示されたからです。老人ホームに入居される方の介護度や、施設探しにかける期間などは我々が事業を展開するうえで把握しておきたい情報ですし、それをもとにPRをしていこう、と。
もう一つは、弊社で展開するコンテンツのネタですね。たとえば、「認知症が老人ホーム入居の理由としていちばん多い」ということはわかっていましたが、認知症と一口に言っても症状はさまざまです。「どんな困りごとに直面すると入居を検討するのか」という問いは、同じ立場にある方にとって考えるきっかけとなります。
調査はそうした情報をコンテンツ化するためでもあります。PRとコンテンツ作りの二つの目的のもと調査を行っているんです。
——『介護施設入居に関する実態調査2023』は3回目になるのですね。
大田様 多少、タイミングはずれることがありますが、年に1回継続して行っています。初回は別の者が担当していて、私は関与していなかったのですが、調査設計や設問などは第1回調査を踏襲しつつ、多少内容を変えて行っています。
定期的に調査を行い、データが蓄積すると変化も見ることができます。たとえば、「インターネットで介護施設を探す」という方は、まだ少数派とはいえ、少しずつ増えているというのは、3回目の調査でわかった変化の一つです。
——調査の結果についてはどのように活用されていらっしゃいますか。
大田様 調査結果をもとに作成したプレスリリースは社内各部署のメンバーに共有をしています。営業であればお客様にお渡しする資料にするなど、それぞれが必要な場面で活用してくれているようです。また、事業戦略を立案、説明する際の参考資料にしているとも聞いています。
あとは、L I FU LL 介護編集長の小菅がラジオに出演した際、調査結果を一部ご紹介しながら話をしていました。
——プレスリリースの反応はいかがでしたか?
大田様 これまでは、調査結果を1本のプレスリリースにまとめて発表していました。でも今回は、調査結果の中からデータをいくつかチョイスして、「介護施設探しに利用した手段」「老後について家族とどこまで話し合ったか」など、トピックを変え、プレスリリースを複数本打ったんです。これはとてもよかったと満足しています。
——1回の調査で複数のプレスリリースを出すと、メディアとの接点を効率よく増やせますね。
大田様 露出成果もよく、ニュースサイトで継続的に取り上げてもらうことができました。具体的なデータは出せませんが、弊社では「露出数」を追っていまして、この指標は前期から今期、ずっと右肩上がりで伸びているんです。しっかり、成果へとつなげることができたのはよかったと思います。
客観的なデータがユーザーの行動変容を促す
——PRの方法はさまざまありますが、大田様は「調査PR」の配信はどのような価値があるとお考えですか?
大田様 PR活動には、私たちの活動を知ってもらって、共感を生み、サービスの活用など行動を促す目的があります。客観的なデータに基づいて行動変容を促したり、考え方を変えたりできるのは調査PRのよさだと思います。
私たち専門家が、「こうしたほうがいいですよ」とアドバイスをすることもできますが、他方で、「多くの方はこうしていますよ」と伝えたほうが、響く方が確実にいるんですよね。
——特に、介護にかかわる問題は、決断や判断に迷いがちです。
大田様 在宅介護をしていて、困りごとを抱えながらも「このままで大丈夫」「施設に入るのはまだもう少し先」と、頑張って続ける方が少なくありません。しかし、ケアマネジャーさんなど介護のプロフェッショナルに伺うと、みなさん、「相談に来るタイミングが遅い」とおっしゃるんです。
——困りごとが限界になって、あわてて入れる施設を探す方は多いでしょうね。
大田様 そうなんです。必要になってから施設を探す方が多く、一方で、余裕をもって検討した方のほうが施設への満足度は高くなります。私たちとしても、もっと早い段階から介護施設の検討をしていただくよう促したいと考えています。
そのとき、みなさんが、どういうタイミングで入所を検討されるのか? 認知症のどんな症状が出ると施設入居を強く検討するのか? そうしたデータに裏づけられた情報は、「自分はまだ早いって思っているけれど、そろそろタイミングなのかもしれない」といった、気づきを与えることができるはずです。
ネオさんは打ち合わせ段階からアイディアを出してくれる
——ネオマーケティングについて伺います。ネオマーケティングの印象はいかがですか?
大田様 ネオマーケティングさんに依頼するきっかけは、別の部署のメンバーからの紹介です。印象としては「担当の方の感じがとてもいいな」と思いました。メールのレスがめちゃめちゃ早い!というわけではありませんが(笑)、かなり複雑なやりとりをしているときでも、毎回、しっかりとした返答をいただけて安心できました。
——大田様から見て、ネオマーケティングの特徴、強みはどこにあると思われますか?
大田様 たしか、最初にご相談させていただいたのは調査だけだったかと思いますが、お話しをしているうちに、PR部分をご提案いただいたと記憶しています。
ネオマーケティングさんは打ち合わせの段階からアイディアを出してくれます。その提案力はネオマーケティングさんの強みではないでしょうか。PRの専門家的な立場から、こちらの意図を組んでくだり、「こういうことができたらいいですよね」と提案いただけるのはありがたいですね。
——スケジュール感はいかがでしょうか?
大田様 2023年調査はお盆前にプレスリリースを出したいということで、かなりタイトなスケジュールでした。それでも、対応いただけましたし、プレスリリース2~3本の骨子を最初のミーティングで出してくださったのはとても助かりました。
——ネオマーケティングに期待することをお聞かせください。
大田様 調査の専門家として、こちらが考案した設問設計への指摘がもう少しあるといいなと感じました。後から、この質問の仕方は曖昧だったなど、思うところもあったので、今後はより細やかな確認とアドバイスをいただけるとうれしいですね。
老後の不安と施設選択について深掘りしていきたい
——今後、大田様が実施してみたい調査はありますか?
大田様 介護をしている方にとって「施設入居」は限定的なシチュエーションです。今後は、より広い領域で介護をする方の悩みや不安がわかる調査ができればと思っています。
例えば、在宅介護をされている方々がどういう悩みを抱えているのか? 誰に相談をしているのか? 老人ホームに対してどう思っているのか? を知りたいと思っています。
——施設への入居は、むしろ、介護している方の決断だったりします。
大田様 調査を行うと、老人ホーム自体への抵抗感は決して高くないんです。それでも、入居が視野に入るのは必要に迫られてからになってしまう。どうしても検討が遅れてしまうんです。
もっと言えば、老人ホームは要介護状態になってから入るものだけでありません。お元気なうちから入って、自立しながら安心して暮らせる賃貸住宅もあります。そういった選択をする方の行動背景も含め、老後の不安と施設選択について深掘りしていきたいですね。
ネオマーケティング担当者から
LIFULL senior様とは昨年からお取り組みさせて頂き、今年が2回目です。
私自身は、介護施設に関する情報を収集するシーンがこれまでありませんでしたが、お打ち合わせを重ねれば重ねるほど、日ごろから親や家族と会話しておくことや、いざ入居を決めなければならなくなった時にどういう手段があるかの情報収集をしていくことの重要性を感じました。
「自分にはまだまだ」と感じている人にこそ、アンケートで得られた声が届き、ちょっとした行動からでも始めて頂くことを願っていますし、そのお手伝いができるよう、今後も尽力できればと思います。
コンサルタント
M.S
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