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ユーザーの心をとらえたブランド戦略構築に役立つリサーチ活用事例

2015年05月18日

ブランド戦略の構築には、ユーザーから見た自社のイメージや評価の把握が欠かせません。そこで今回は、アパレルショップの新店舗オープンに伴う事例を元に、自社評価を得るためのリサーチで活用したいコツを見ていきます。単に「印象を問う」だけでなく、リサーチの手法や設問に工夫を凝らすことで、ユーザーの心理をより的確に捉えることができます。

条件による対象者の仕分けで見えてくる評価の違いを知る

今回元にしている事例で一つ目のポイントとなるのが、「ファッション感度が高く、同ブランドのファンではない人」と「同ブランドの商品購入経験者」の2つのグループに分けてグループインタビューを実施した点です。

ブランドに対して比較的好意的な意見が出ることが予想される購入経験者だけでなく、ブランドのファンでない人=購入に至るほど商品に魅力を感じていない人の話を聞くことで、それぞれの違いを生み出す要因や、普段接する機会の少ない顧客予備軍ならではの自社のブランドイメージを把握することができます。

それぞれのグループに分けてインタビューを行うことで、ファンの人への遠慮が生じて否定的な発言をしにくい、ファンの人の話を聞いて印象が変わってしまったといった意見のブレを防止でき、ユーザーの本音を聞き出しやすいというメリットがあります。

来店タイムがもたらす意見の変化で自社の狙いの効果を把握

前半のグループインタビュー、店舗への来店タイム、後半のグループインタビューというように、インタビューの間に実際に店舗を訪れる時間を設けた点も大きな特徴です。これらの工程を一日で行うことで記憶が薄れることがなく、来店により生じたユーザーの印象や意見の変化を的確に捉えることができます。

来店の前と後で評価がどのように変わったかを把握することで、新店舗のコンセプトが狙い通りに伝わっているか、関連する施策がブランドイメージの構築にどのように作用したかなどを具体的に確認することができます。

グループ、訪問の経験による意見の違いに注目

上記の2つの策を講じたグループインタビューでは、「女性向けのブランドだと思っていたが、メンズやキッズ向けアイテムもあることがわかった」(ブランドのファンではない人)、「利用したことのあるショップとの雰囲気の違いに、同じブランドとは思えずとまどった」(商品購入経験者)、「雑貨が多すぎる印象を受けた。洋服をもっと増やしてほしい」(商品購入経験者)などの意見が見られ、ブランドとの関わり方の違いによる印象の差を伺い知ることができました。

また、「センスのあるディスプレイを見ながらカフェスペースで休むだけでも楽しめそう」「入口付近にあるバスグッズのよい香り癒された」「センスのよいステーショナリーや雑貨がそろっていた」「若い人向けのお手頃価格な店という印象があったが、大人でも着たくなる服もあった」など、実際に来店したことにより生まれた様々な印象の変化も把握でき、漫然と印象を尋ねるだけのリサーチに比べ、より深く有用なデータを得ることに成功しています。

まとめ

ターゲット層に属する対象者を集め、印象を尋ねるという方法は、商品や企業の評価を知る際の定番の手法ですが、従来通りの手順を常に守っているだけでは得られる情報は広がりません。

対象者の範囲やインタビューの実施方法に一工夫を加えることでより深い情報が獲得できることを意識し、目的の達成に効果的なデータを得るための調査方法をさまざまな角度から検討することは、リサーチデータの効率的な活用につながります。

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