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機縁リクルーティング(機縁法)とは?定義と事例をわかりやすく解説!

2021年01月06日

皆さんは、調査をする際、なかなか調査対象者が集まらずに困った経験はありませんか。
条件の限られた対象者に調査をしたい場合、調査対象者をきちんと確保するのは難しいですよね。
そこで今回は、リクルーティング方法の一つである「機縁リクルーティング(機縁法)」とはどういうものなのか、通常のリクルーティングと比較しながら詳しくご紹介していきます。

◇機縁リクルーティング(機縁法)とは

●機縁リクルーティングとは何か
機縁リクルーティングとは、調査対象者を集めるための方法の一つです。
「機縁」とは、ある物事が起こるきっかけや縁のことで、主にグループインタビュー、デプスインタビュー等に参加してくれる対象者を、人づてに探し、条件に合った対象者の方を見つけるという方法です。

人と人とのつながりを通じて対象者を探すため、
・過去に同じようなもしくは似たテーマの調査への協力はないか
・本人や家族が、調査に関係する職業に就業していないか
等の確認がより念入りに必要になります。

●スノーボールサンプリング(雪だるま式標本法)について
上記の機縁法で人から人への紹介をつないでいく方法をスノーボールサンプリング(雪だるま式標本法)といいます。
ある調査対象者に、調査協力とともに新たな調査対象者の紹介を依頼し、同様の依頼を繰り返すことによって調査対象者を集める方法です。
回収が難しい対象者も、スノーボールサンプリングによって、回収できる場合があるのです。

スノーボールサンプリング

◇機縁法(機縁リクルーティング)のメリット・デメリット

●機縁リクルーティングのメリット
機縁リクルーティングのメリットは主に4つです。
○メリット1:複雑な条件のリクルーティングに強い
通常のリクルーティングでは対象者を集めるのが難しいような、複雑な条件あるいは限定的な条件の方を集める際に有効です。

○メリット2:若年層に強い
他年代と比較して回収の難しい若年層でも、主婦の方のお子様やそのご友人を紹介してもらえるため、回収が可能となるのです。

○メリット3:調査対象者の的確な選定が可能
リクルーターもしくは対象者の知人が、調査対象者一人一人に話を聞いて紹介するため、条件や調査テーマに合った対象者を選定することができます。

○メリット4:キャンセル率が低い
リクルーターが常に密な連絡を取っている、もしくは対象者の知人のため、通常のリクルーティングより信頼関係が構築されており、キャンセル率が低いのも特徴です。

●機縁リクルーティングのデメリット
機縁リクルーティングのデメリットは主に3つです。
○デメリット1:やや時間がかかる
調査対象者一人一人に電話で条件を確認するため、リクルート人数が多い場合や複雑な条件の場合はやや時間がかかります。スケジュールを長めに見ておく必要があるでしょう。

○デメリット2:コストがかかる
調査対象者を一人ずつ探し、話を聞き、選定するため、企業によって異なりますが、通常のリクルーティングと比較すると費用がかかるケースがあります。

○デメリット3:デリケートな内容には適さない
プライベートな事柄(金銭、性、病気に関する事柄など)が重要になる調査の場合は、機縁では聴取しにくいため適しません。

メリットデメリット

◇通常のリクルーティングとの違い

では、機縁リクルーティングは通常のリクルーティングとはどのような点で異なるのでしょうか。大きく3つの違いがあります。

●募集方法
通常のリクルーティングでは、アンケート会員として登録している、全国のアンケートモニターに対して、まずはWEBアンケートでスクリーニング調査を実施し、回答結果から条件に合致した方を抽出します。その対象者の中から調査に協力してくれる方を集めます。
一方、機縁リクルーティングではヒューマンネットワークを利用して、リクルーターもしくは関係者の知人で対象者に合致する方に調査協力の依頼をします。
そのため通常のリクルーティングでは元々「アンケートモニター」という属性の方の中から対象者を集めますが、機縁リクルーティングでは「アンケートモニター」の属性を持たない方を集めることができます。

●スピード
通常のリクルーティングでは、アンケート会員にWEB上で一斉に募集をかけることができるため、対象者の抽出が速いスピードで実現できます。
一方、機縁リクルーティングでは人づてに対象者を抽出していくため、通常のリクルーティングよりも時間がかかる可能性があります。

●対象者の選定
通常のリクルーティングでは、WEBアンケートの回答結果から対象者を抽出し、その中から調査協力に了承いただいた方に電話で確認をとって調査を行う流れです。
一方、機縁リクルーティングでは、リクルーターによる選定と、対象者一人一人に丁寧なヒアリングをした上で調査に参加していただくことができます。

違い

◇通常のリクルーティングとの使い分け

通常のリクルーティングと機縁リクルーティングでは、上述の通り違いがあるため、どちらのリクルーティング方法が適しているのかを見極め、使い分けることが必要です。
機縁リクルーティングでは、通常のリクルーティングでは集まらないような複雑な条件もしくは限定的な条件の方を集める際に適しています。
アンケート会員では回収の難しい若年層や、インターネット利用率が比較的低いシニア層、回収見込みの低い特定商品・サービスのユーザーや経営者等を集める際に最適です。

違い2

◇機縁リクルーティングの事例

当社で対応した機縁リクルーティングの中から、3つの事例をご紹介します。

●事例1:美容師
美容院向けヘアトリートメントに関する調査です。
【対象者条件】
性別:男女
年齢:18歳~22歳
地域:一都三県在住
条件:・美容室に勤務されていて、スタイリスト歴5年以上
    ・お店で使用しているトリートメントの選択・決定に携わっている
    ・指定ブランドのトリートメントを使用
合計6名
通常のリクルーティングでは回収の難しい若年層を対象としており、さらに「お店で使用しているトリートメントの選択・決定に携わっている」といった厳しい条件が付いていますが、機縁リクルーティングは若年層リクルーティングにも強いため対象者を集めることができます。

●事例2:運動部の中高生
特定の運動部に所属している中高生をターゲットとしたシューズに関する調査です。
【対象者条件】
性別:男女
年齢:12歳~18歳 中高生
地域:日本在住
条件:・中学校または高校の「陸上部」「サッカー部」「バスケ部」「バレー部」に所属して
活動している
    ・指定ブランドのシューズを使用している合計36名
通常のリクルーティングを行なうアンケートモニターへの登録は、15歳以上等の年齢制限を設けている、もしくは15歳以下は保護者の承諾が必要になります。
そのため、通常のリクルーティングでは中高生の回収が極めて難しいですが、機縁リクルーティングでは中高生でその他条件がある場合でも、36名という人数の回収が可能となるのです。

●事例3:シニア層スマホユーザー
シニアのスマホに関する調査です。
【対象者条件】
性別:男女
年齢:60歳~79歳
地域:一都三県在住
条件:・指定キャリアのスマホを所有している
・「アプリをインストールできない」「Wi-Fiに接続ができない」「カメラ機能が使えない」等
スマホのリテラシーが低い
合計5名
通常のリクルーティングではアンケート会員登録やアンケートの回答をインターネットで行う必要があるため、スマホリテラシーの低い方を集めるのは困難です。
しかし、お父様やお母様、お爺様やお婆様を紹介してもらうことで、回収が可能となるのです。

●事例4:喫煙者
たばこ関連は銘柄によって出現率がかなり低かったり、性別と年齢によって確保しにくかったりします。200名という大規模なリクルーティングでも、機縁リクルーティングで実施することができています。

●事例5:若年層スタイリング剤ユーザー
若年層へのマーケティングリサーチは、アンケートパネルに若年層が少ないという理由で、リクルーティングが難しいケースがあります。かつ、興味関心度などの定性的な情報が調査対象の条件となる場合、機縁リクルーターによるスクリーニングと、その後の電話確認がその程度を判断するうえで非常に有効です。

●事例6:視覚障がい者
アンケートパネルは、人口分布にある程度基づいているため、視覚障がい者の出現率はかなり低いです。また、アンケートパネル自体に登録者が少ない属性でもあります。視覚障がい者の方はパソコンやスマホを利用するために音声読み上げソフトを利用することが多いですが、機縁リクルーティングでは機縁リクルーターによる直接のスクリーニングと電話ヒアリングでの条件確認を行うため、視覚障がい者のリクルーティングに合っているといえるでしょう。

●事例7:若年経営者
若年層へのマーケティングリサーチは、前述の通りアンケートパネルに会員数が少ないという課題があります。その上、経営者は会社員等と比較して回収が難しいため、機縁リクルーティングが有効といえます。

●事例8:配達ドライバー作業員
限定的な職業は、アンケートパネルでは確保しにくく、性別や年齢の制限があるとより回収が難しくなります。機縁リクルーティングでは対象者から対象者へと紹介をつなげていくこともできるため、比較的回収の難しい職業の方でも確保しやすくなります。

◇機縁リクルーティングの費用感、スケジュール感

機縁リクルーティングの費用は、参加1名当たりの成果報酬型が一般的です。
例1)40~60分の会場調査:1名当たり5,000円~
例1)2時間の座談会:1名当たり10,000円~
これに加えて、調査参加者への謝礼が別途かかります。

スケジュールについては、調査対象者がどれほど確保が難しい条件なのかによります。リクルーティングに必要な日数として、2週間程度が一つの目安です。実査日の数日前には、参加者をリストで確認することができるでしょう。

◇機縁リクルーティングを依頼したいとき

機縁リクルーティングを依頼したい場合、まずは通常のリクルーティング案件同様、検討している調査について、手法を絞らずに相談するのが良いでしょう。
当社では最適な対象者を見つめるため、様々な独自ネットワークを構築しております。機縁リクルーティングの実績も多数ございますので、是非ご相談ください。

◇終わりに

調査において、最適な調査対象者の設定はとても重要です。しかし、最適な調査対象者を設定していたとしても、実際に人が集まらなければ調査自体が実施できません。
機縁リクルーティングは、通常のリクルーティングでは実施が難しい場合にとても便利なリクルーティング方法です。通常のリサーチパネルでは回収できないといわれた場合でも、是非一度ご連絡ください。

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