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Company interview企業インタビュー

お客様との取り組み事例とインタビューをご紹介します。

株式会社セブン&アイ・フードシステムズ 販売促進部 DX推進統括マネジャー  瀬戸昭広様
設立:2007年(平成19年)1月10日
事業内容:レストラン事業、ファストフード事業、コントラクトフード事業を3本柱にフードビジネス全般を展開
従業員数:11,343名(正社員962名、パート社員10,381名)

レストラン事業とファストフード事業、自社内外にフードサービスを提供するコントラクト事業と、フードビジネスを広く手がけるセブン&アイ・フードシステムズ様。広告の効果測定や新商品開発時の味覚調査などさまざまなシーンで調査を行い、ネオマーケティングも多く支援させていただいています。
生活者の「食」をめぐる選択肢が多様化するなか、販売促進部 DX推進統括マネジャー・瀬戸昭広様に調査の意味と価値を伺いました。

デニーズの取り組みを、お客様に誠実に届ける

―まずは、瀬戸様の所属される部署と業務内容を教えてください。

弊社はセブン&アイ・ホールディングスの中で外食事業―ファミリーレストラン「デニーズ」を主力に、グループ内外部の給食事業を運営しています。私が所属するのは販売促進部で、会社の取り組みをお客様に告知し、来店客数を増やすのがミッションです。

―瀬戸様はDX推進も兼務されているんですね。
広告も、新聞折り込みといったオフラインツールからツイッターやLINEといったSNSまで活用していかなくてはなりません。
ここ数年は、グループ内で使える「セブンマイル」が貯まるアプリにも注力しています。お客様に利便性を提供しつつ、グループでの買い回りを促進する。そこで得たデータを参考にし、最適なサービスを提供する活動もしています。

―SNSやアプリの利用など、販促の方法も変わってきていますね。

デジタル広告にしても、15年程前は流行へ対応することで一定の反応がありました。でも、SNSの活用が成熟してきて、そんな簡単なものではなくなりました。よく言われることですが、企業が発信する情報はお客様にしてみたら「砂浜の砂1粒」。単純な広告の力でどれだけお客様の消費行動に影響を与えられるのかは、大きな課題ですね。

―SNSでバズっても、一時的なものです。

バズることを狙うと、どうしてもユニークでウケるものになります。でも、我々は生活に密着した領域で安心感や信頼感をベースに事業を行っています。味や安全に対して支持をいただいているわけで、SNSの広告展開を含め、奇をてらうよりも、お客様に約束していることを誠実に行っている姿を見てもらうほうがいい。バズらせるためにバズらせても仕方がありませんから。

お客様が重視する点を調査し、クリエイティブを科学的に制作

―販売促進に活かすため、どのような調査を行っているのですか?

多いのはやはり、広告の効果測定です。ある広告がどのくらいお客様にリーチして、どのぐらいお客様の行動に影響を与えたのか。これはPOSデータでは絶対にわからないことです。広告が届きにくいとは言っても、広告を打たないとお客様に告知することはできません。投資対効果が適切かどうか、調査でわかった指標をもとに、PDCAサイクルを回す。調査はそのために活用しています。 

―何か印象に残っている調査はありますか?

よく覚えているのは、サラダについての調査です。サラダのキャンペーンを実施するとき、ネオマーケティングさんからお客様が重視している点を調査することをご提案いただいたんです。
デニーズのサラダの強みは品目です。一方で、葉もの野菜単体でボリューム勝負をしている他社さんもある。お客様がサラダに求めているのは何か? 品数なのか、ボリュームなのか、あるいはドレッシングなのか? 発売前に調査をしたんです。

―結果はどうだったのですか?
品目への支持も大きかったんです。調査によって、ポスターやチラシなどに何を打ち出せばいいのか明確になりました。データによって、キャッチコピーやビジュアルなどのクリエイティブも科学的に作ることができた。迷いのない広告を打ち出せ、より届きやすい告知ができたと思います。 

―キャンペーンは大成功?
全社的なキャンペーンで、店舗もがんばって展開をしたのでキャンペーン自体、よい結果で終わったと記憶しています。調査がどれだけ売り上げにつながったのかを測ることはできませんが、自分の中では手応えはありました。 

―データが瀬戸さんの自信になったんですね。
商品開発は「思い入れ」も大切です。調査をうまく使うと、こちら側の思いとお客様のニーズを合わせことができ、結果、「食べてみたい!」という気持ちを引き出せると実感しました。こうしたノウハウが蓄積されると、お客様の重視点の経年変化をみることもできる。個人的にはとても興味がありますね。

フリーアンサーが与えてくれる「暗黙知」

―調査を行う際に意識していることはありますか?

いまは現場からは離れましたが、担当していたときは、いつも自分で設問を考えていました。「この質問は意味があるのか?」と自問自答しながらやっていたので、いつも締め切りギリギリでネオマーケティングさんにはご迷惑をおかけしました(笑)。

―でも、広告効果測定であれば、毎回、ほぼ同じ質問でできますよね?

同じ設問のほうが過去のデータと比較しやすいので、おもだった質問は大きく変えません。でも、全部で10問あったら7問が同じでも残りの3問は何か次につながる質問を入れるようにしていました。たとえば、「正月の過ごし方はどうされてますか」といった質問を入れたり。まったく関係のない質問ではあるんですが、次の年末年始の販促キャンペーンを考えるヒントになるんです。

―先も見据えながら、調査設計をしていたんですね。

実際に企画提案するとき、「これは調査から出た結果です」と言うことができます。事実ベースで提案できるのは強いですよ。その数字をどう解釈するかは人それぞれですが、事実があるなしでは全然違います。何気ない問いの答え、何%という数字が、私が提出する資料に、とてつもない力を与えてくれるんです。
まぁ、個人的に戦略を立てたり、分析したりするのが好きなので(笑)。アンケート調査のフリーアンサーもすべて、読み込んでいましたし。

―フリーアンサーをすべてですか?

フリーアンサーはおもしろいですよ。「当てはまる/当てはまらない」「よい/悪い」では絶対にわからない答えがあります。
たとえば、デザートの調査をすると、「食事制限もあって食べたいけど食べられない」と回答する50代の方が少なくありません。食べたいかと聞かれれば「食べたい」。でも、注文しますかと聞かれたら「注文はしない」。そういうお客様もいる。こうした情報をうまく利用すれば、商品開発のヒントになるのではないかと思っています。

―それもPOSデータではわからないことですよね。

調査結果を見て自分なりに分析していくと、私自身の中に暗黙知が培われていくんです。形式知化できればベストでしょうが、決して無駄にはなっていないと感じています。部下からの相談にすぐに答えることができるとか、些細なことですが、変化に対して素早く柔軟に対応できる力になっていると思います。

目指すのは真っ先に想起されるファミリーレストラン

―では、ネオマーケティングの印象について、聞かせていただけますか。

いつも、勉強させていただいている、って感じです。ネオマーケティングさんにはマーケティング会社としての暗黙知があるわけで、マーケットにおけるデニーズの立ち位置を含めご提案くださっていると思うので、いつもアドバイスは参考にさせてもらっています。 

―今後の課題・展望をお聞かせください。

消費者の認知・想起・利用・再利用というファネルでいうと、デニーズは十分に認知されています。「デニーズを知っていますか?」と聞かれたら、90%以上の人が「知っている」と答えてくれる。でも、「お腹すいたときにデニーズを思い出しますか?」となると圧倒的に弱い。想起が足りないんです。
お腹すいたときに「デニーズ」という名前が出てくるようになると、売り上げは上がるはずです。広告の力が弱まっている現状を考えると、このブランド想起をどれだけ上げるかが重要になってくると考えています。

―まさに購入時に想起されるブランド、エボークトセットですね。

しかも、ただ思い起こすのではなく、必要なのは、料理に対する真摯な姿勢や安全へのこだわり、あたたかみのあるサービス、そういったデニーズの本質とともに思い出してもらうこと。 
「ごはん、どうしようか?」というときに、デニーズを想起する。そこから「デニーズだからきっとおいしい」「きっと安全」と言ってもらえるようになるための活動ができればと思っています。
店舗の人は外に出られませんので、こうしたアクションは販売促進部しかできないことです。そうした調査も可能であれば、行っていきたいと思っています。

―選ばれるファミレスになるためには必要なことかもしれません。

食をめぐる環境は、ほぼ10年周期で変わっています。ファミリーレストランはおいしくてリーズナブル、サービスもいいということで支持をいただいてきました。でも、ニューファミリーという時代が過ぎて孤食化が進み、コロナ禍をきっかけに宅配やテイクアウトも一般化し、「中食」というスタイルが拡大しています。こうした変化にどう対応していくのかは、真剣に考えないといけないと思っています。

ネオマーケティング担当者から

セブン&アイ・フードシステムズ様は調査結果を有効に活用いただいている企業様の1社です。
広告や販促効果測定を行っていますが、定量的な結果で全てを解釈せずに外食や飲食店に求められる裏のニーズを、定性的な情報からヒントを得て商品開発やコミュニケーションを実行されています。

インタビューでもコメントいただいているエボークトセット(想起集合)は、売上や来店の可能性を高める重要なマーケティング活動指標です。
デニーズがよりエボークトセットに入る為のデータ収集から実行支援まで引き続き支援して参ります。

執行役員 今泉陽介

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